今日は広島原爆の日です

何度か述べたことではあるけれども、うちは父が0歳児で被曝(と言っても当日市内にいた、というレベルで実際どのくらいなのかはわからない)、母方の祖父が二次被曝をしているので、僕は原爆2世(2.5世?)として生まれた。
そのことによって、生まれたときは心配されたものの、社会ではそのことによって差別を受けたことがなかった。これは日本人として誇って良いことだと思う。

悲しいことだけど、どうしても放射能による被害者がでないと気がすまないような人がいるようだ。自分の体調の問題を放射能のせいにしたがる人もいるようだ。
でも、はっきりとした因果関係のないことを放射能のせいにしたり、被曝の事実を過度に問題視することは、被曝した人たちへの差別につながる問題であり、軽々しく述べてはならないことだと思う。
少なくとも、「ざまあみろ」とか「ほらみろ言ったろ」みたいな態度というのは許されるべきではない。

全くの無害であったことを無邪気に信じているわけではない。でも、はっきりとわかっていないことを明確に問題だとすることはおかしなことだし、問題があることがわかったから差別をしてもいいということにはならない。

原爆による被爆者、核実験による被爆者、チェルノブイリの被害という歴史の犠牲者の礎のもとに、放射線科学はある程度の知見を得てきている。

科学は万能ではない。間違いもある。でも、今ここにある科学はそういった犠牲を糧に進歩してきているものだ。それを無視して感情を先に立たせるのは、僕のような存在に対してのある種の侮辱であると思っている。