詐欺は騙される方が悪い!よね?

最近のたかしちゃんをめぐるやり取りを見ていると、もはや彼が嘘つきであることは大前提の上で、それをみんなで糾弾することが正しいのかどうか、という話に傾きつつあって、まあそれはそれで一定の目的を達したかな、という感が出て来ました。でも、じゃあその嘘を世の中にはびこる病巣にしないようにする方策はというと、他の人が正しい報道をすれば?とか、とにかくいじめイクナイという方向性になっているように思えます。
ホメオパシーの問題もそうですが、何かを信じたい(あるいは否定したい)人にとって、それを肯定する甘い言葉の誘惑には逆らえないことが多いですから、実のところ、正しいこと報道した所で一定量のダマされる人々は出てくるわけです。なので、積極的に間違っているものを批判しないという態度は僕には「詐欺は騙される方が悪いんだから詐欺師なんてほっとけ」と言っているようにしか思えないんですよね。
追求の仕方が悪い、という批判はあっても良いと思うんですが、ジャーナリストの肩書きで(擁護者ですら認めざるをえない)嘘をついて撤回もしないような人間を社会的に許容してしまうというのはちょっとなんかアレです。
もちろん、彼の人の口を塞ぐことはできないし、する必要はないと思う。でも、嘘は嘘であると叫ぶ必要はあるし、他人の行為について事実に反する記載をすることに対して撤回を求めることはするべきで、それによって彼が正しいと思われることをしなかった、という結果が残って初めて「客観的にみてあいつダメだろ」という評価が確立するわけです。
自殺以外におとしどころがあるのかみたいなトンチンカンな話も出て来ましたが、それについての結論は簡単で、彼が追求を無視することで社会的評価が確立するか、謝罪することでそれはそれで社会的評価が確立するか、という話でしか無いんですよ。
まあそろそろ放置しても社会に対する影響力はあんまり無いかなと思わなくもありませんが、擁護者のみなさまにおかれましては信じてアレな思考を持った人に絡まれたとしても我慢して相手してあげてほしいものです。