金子氏が警察に逮捕されたからWinnyの被害は広がったのか

この話を聞く度に「なんでオープンソースにしなかったんだろう」って思うんだよね。結局のところ、その匿名性はネットワークトレースによって破られた面もあるわけで、コードの公開が匿名性にとって致命的であったとは思えない。

僕も技術者側の人間なんで、当時の警察の対応にはおもうところはたくさんある。けれども、金子氏がどうしてあんな形でWinnyを公開したのか、それこそ著作権侵害幇助の確信犯(だって既存の価値観の破壊を目指していたんでしょ)であった以外に説明がつかないと思っていて、その行為に比した代償を支払うことになった、というのは自業自得の面がなかったとは言えない。
もしかしたら、そのことが既存の価値観(とそれに伴う社会の仕組み)を発展的に破壊することになったのかもしれない。でも、悪用され、マイナスの作用を及ぼした。だとしたらそれは戦略ミスであるし、かと言ってそれを認めて色々なことを明らかにするのは(金子氏にとっては協力してくれた)利用者に対する裏切りとでも感じていたんだろうか。

いずれにせよ、何がしかの手を事前に打っておくことはできたんじゃないかと思う。協力者にソース渡しておくとかでもね。