カルト宗教と文化人とオウム真理教

ネット言論人としては一応トップレベルに名を上げたといえるだろう佐々木俊尚氏が幸福の科学との対談をよりによって例の霊言の本(今回のはジョブスのやつ)の出版記念イベントとしてやるということが話題です。
【まもなく開催】ITジャーナリストの佐々木俊尚氏と幸福の科学の“ガチンコ対談" S・ジョブズ霊言書籍記念イベント | ザ・リバティweb

当然出てくる批判について本人の言い分。

こういう話を聞くと当然思い出すのはオウム真理教の話。かつて話題になったのは例えば

週刊朝日』1991年10月11日号に「平成の『宗論』を読む」という記事を寄稿。オウム真理教は仏典の研究や修行に打ち込み、仏教の伝統を正しく受け継いでいる真摯な教団であると評価している。

島田裕巳 - Wikipedia

その後どうなったのかは御存知の通り。
なお、この人は以下の記事にある通り、幸福の科学を激しく批判していた(そりゃ幸福の科学に比べたらオウムのほうが真っ当な宗教っぽく見えていた時期はあっただろう)
「島田さんがオウム擁護派と見なされたのには、4つの理由があった」 (2012年1月21日) - エキサイトニュース

まあ当時は吉本隆明栗本慎一郎などそうそうたる面子がオウムを(自分自身とは関係ないけど真面目な宗教団体として)支持していたんだからねえ。
結果としてオウムは事件を起こしたし、幸福の科学は起こしていない。当時存在した新興宗教としては幸福の科学のほうがより「新興宗教」的であったということなのかもしれません。つまり、信者から搾取して教祖が幸せって意味でね。オウムは曲がりなりにも現世の否定をして変革を試みたという意味でより(悪い意味で)本来の宗教的な存在だったのではないか。

とはいえ、幸福の科学がカルトであることの評価は別の話であって。

幸福の科学はおおよそカルトである要件は満たしていて、特にその教祖の無謬性という点においてはカルトそのものと言って良いと思います。そもそもカルトの定義が変わる云々を理由にカルトではないと思いますよってそりゃ中身を評価しての言葉ではないよね。カルトでないなら宗教でもないってレベルでしょあれ。

まあ何年か後にどういう問題だかが起こるかわかんないけどねー。