続・タバコ部屋

タバコ部屋に効能があるとすれば、半ば公然の(暗黙の?)ゴシップ交換所であるところかもしれない。実際そこにはあまり上下関係が持ち込まれない。直接話すのならともかく、そこへ居る、という意味では無駄に畏まる必要はない。よっぽどアレ(犯罪とか、重大機密事項に関わることとか)を話さない限りは、大抵は聞かなかった振りをするし、そこで知りえた情報を余所で言及する場合も誰が言ったかはあまり具体的にされない(「人事の人が言ってたよ」とか)。
上記に当てはまらないタバコ部屋もいっぱいあるとは思うけれども、いずれにしても、上下関係という意味で、他のどの場よりも無駄に(?)距離が近くなるのがタバコ部屋だ。
とはいえ、かつて自席でタバコを吸い放題だった時代、タバコ部屋コミュニケーションがあったわけでもなかろう(これについては僕が社会人になってからはタバコを吸える場所はほぼタバコ部屋限定だったので体験したことがほぼない。だからなんとも言えないが)。となると、上記の効能は結果論にすぎず、古きよき風習でもなんでもないのではないだろうか。
結局のところ、本質的にタバコ部屋に効能があるかどうかはわからない。本当に完全禁煙になったときに、タバコ部屋コミュニケーションがないことで崩壊する会社があるかといえば、多分ない。
さて、先に述べたように、僕は喫煙はしないが取り立てて嫌煙でもない。映画やテレビで悪影響がどうとか言っている人は人間の自制心というものを信じていないんだろうか。もちろん、僕も自分が吸わないことが特殊な自制心の持ち主である可能性を否定はしない。そもそも吸いたくなったことがないんだからわからないけれどもね。余談。