ほら、あんまり不透明なことを根拠に批判しているとJASRACに訴えられるからさ

ってわけでもないと思いつつ、個人の泡沫ブログでの歌詞の引用まで律儀に突っ込んでくるJASRAC様ですから、油断はなりませんが。
何事にも正当な批判ってのは必要で、憶測を決め付けで書いたりとか、そういうのは僕は場合によってはありかなと思いつつも、基本線としては批判の対象を外しているのではないかと思ってはいます。
JASRACがアーティストから搾取しているという誤謬 - P2Pとかその辺のお話@はてなはブクマコメを見る限り、まあ大筋で理解してもらえているように思えるけど、やっぱり中にはJASRACは無条件で批判されるべき、みたいな考えがにじんでいる人もいるようです。id:heatwave_p2pさんは再三「気分的に心情的には苦しいけど根拠レスな責任転嫁はいくない」と言っているのにね。
不透明である、ということで直接僕らが批判できる点としては、理事の給与とかはどうでもいいわけです。適性に分配されていて、看板的な部分も含めた適正な機能を果たすことについて幾許かのお金が払われることについて、団体外の人がとやかく言うのは(やっていることが適正ならば)あまりお上品な話ではないです。もっとも、僕らが著作権料を払っているんだ、それがちゃんとアーティストにいかないで私利私欲を貪っている、というのはアーティストにお金がいっていないことに根拠があればある程度正当な批判。公務員が仕事の内容に対して(民間に比較して)給料高すぎる、と言っているのと大差ないしね。
でも、本丸としては、その「ちゃんと分配されているか」「(特にお店に対する)使用料の金額や請求方法が適正であるか」あたりの大事な部分の批判を外しちゃいけないんだよね。一番大事かつ不透明なことを批判できるのは分配の問題なんだしね。搾取ってのはまた違う文脈の話だし、本当にその責任をJASRACに押し付けてよいのかはもっとちゃんと考えなければならない。ようは、脊髄反射で音楽著作権問題=JASRAC問題としたり、アーティストの権利問題=JASRAC問題としたりするとまともな意見に見えないからJASRAC批判にとってはむしろマイナスだよ、ってことですね。
僕も過去に色々書いた。JASRACの悪行を放置するのか、とか、悪行があるのだからそういわれても仕方がないのに何でかばうのか、みたいな反応もありました。それいったらまず日本のお役所とか神奈川県警とか、なにやっても許されないよなあ(笑)。憎悪でものを言ってもなかなか物事は進展しないものではないでしょうか。
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