残業しまくれば競争力が!

当然ですけど、鞭だけじゃ人は働きませんからね。飴が適切に供給されていれば大丈夫かも知れない。
ものすごい高いモチベーションを保ったまま働き続けることが出来るのは、その先に見えるものがあるから。ニッチで高付加価値な製品を安価で作ることで確保した競争力はいつか行き詰まりを見せることになるはずです。その時に次を生み出すリソースを確保することが多分一番大事。
多分にコマーシャルな発言なんだろうけど、「休みたいなら辞めればいい」というのは人生を仕事に賭けないと、(そしてその結果がたとえ悲惨なものであったとしても)暮らしていけない社会の到来を予感させる。いや、昔はそうだったんだよね。旱魃や台風で死に追い込まれるような。そして、人類はそれを少しずつ克服しつつある。全世界的に見るとまだまだ足りない。搾取の構図はどこにでも残ってる。
もはや消費者としての側に立った日本人を衣食住以外に金を使わせない生活に追い込んでもしかたがないでしょ。
労働基準法なんてどうしても仕事をしなければならないときには邪魔なこともあるし、労使協定だって建前でしかない部分もある。けれども、平時にリソースを使い潰すような人の使い方をしている会社はどこかで行き詰る。真ん中ら辺の人材は残りづらいし、そこが空洞化すると将来の力に欠ける。外から人も呼びづらくなる。伸びしろがあるのは人間が使命感に燃えているうちだけだ。
あくまで外向けの言葉なんだろうな。中にもこれを言っていたら遠からず崩壊するだろうし。でも、世の中本気で受け止めるバカな経営者が山ほどいる。いや、(いい意味でか悪い意味でかはわからないが)バカだからこそ経営者を選んでいるわけだから、成功した経営者の言葉として素直に聞いちゃったら大変なことになるよなあ。