大抵の人は歌詞に本気で入れ込んでないでしょ

昔、チャイコフスキーが「1812年」という曲(本物の大砲を使うので有名な曲)を書いたんだけど、フランスで人気を博した。フランス国家「ラ・マルセイエーズ」が後半の盛り上がったところで高らかに演奏されるってのがあるからか。でもこの曲ってロシアに攻め込んできたナポレオン軍を撃退するロシア軍を描いた曲なんだよね。そんな内容なんてあんまり気にしてないのかw*1
君が代を歌っている人が歌詞の内容を深く考えているかというと、「日本っぽくてなんとなくいい曲だよなー。終わり方が独特!」くらいしか考えていない人が大半だと思う。むしろ歌詞の内容を(ry
世界に一つだけの花」が流行歌になるってのもまあその全方面に万能な歌詞のおかげもあると思うけど、人気アイドルグループが非常にキャッチーなメロディーと歌詞をもつこれを歌って流行らせたってだけであり、歌詞の内容がどの世代にマッチしたとかキモいとかキモくないとかは実はそんなに関係ないんじゃないかなあ。だって底なしにノー天気な曲であって、1812年を聞いたフランス人的自虐まで感じてしまうよ(深読み
大体、歌詞にある特定の解釈を求めるのは国語の教科書や試験で小説の作者が「勝手に変な解釈を答えにされたよ」って言っているようなもんで、そもそも文章はそれを書いちゃった時点で当人の意図とは離れてしまうことはままあり、受け取る人がいろんな文脈を付け足すことで、様々な解釈ができるんだよね。だから、別に真意なんてどうだっていいじゃん、自分が解釈したいようにするよっていう態度は批評家としては褒められたものではないけれど、単なる受け手としての感想としては十分成立するよね。

*1:まあ可能性としては帝政逝ってよしとか今は嫌いとかあるだろうけど、なにぶんその空気は伝聞でしか知らない