問われているのはモラルではなく

昨日の二つのエントリには過去最高のアクセスがありました。正直言って、もっと批判されるかと思ってましたが…
一つ言っておくと、GIGAZINEや現場の様子を記載したブロガーの方々を非難するものではないです。ただ、こう言った形で個人の力による報道等が行われたことで、ウェブの規制やルール化が急速に進むのではないかと思うところはあります。今審議されている法案にも影響があるのでは無いでしょうか。
昨日の帰宅時に、人身事故に遭遇しました。通過待ち中で、最寄りの駅まで後ちょっとだったので歩いて帰ることに。途中で現場に遭遇すると、被害者のものと思われる歪んだ手引きカートを駅員が回収しているのを目撃し、陰鬱になりました。もちろん、色々と写真を撮ろうと思えば撮れたし、衝撃の現場写真報道はできたけど、とてもそんな気にはならない。報道カメラマンってすごいね。
そんなことを考えると、日曜日の秋葉原が異常な空間だったのだろうと思う。Ustで中継した人が賛否両論だけど、価値判断を伴わない映像は貴重です。
でも、報道におけるウェブ特別ルールがあるわけでもないから、これだけのことがあると、何かしらの干渉は始まると思うな。
発信者は個人だけど、視聴者/読者は大衆であり、そういう点では「個人の責任」で済む範囲は限定される。現場写真などは肖像権などの問題も考える必要はある。既存のメディアがスポンサー等の意向に縛られるような圧力は(無償スペースじゃない以上あるかもしれないとはいえ)ウェブにはない。けれど、社会のルールの範疇に置かれているのは間違いないし、今回の件でそこに急速に接近した。今までも本当はそうだったけど社会の認識として。そこにあっても存在に気づくまでは無視されていた、というだけなんだろうけど。