義務の不履行と、義務を課せられないこと
ある議論を読んで。
A:決められた義務を科せられていて、果たしている
B:その義務を科せられていない代わりに同じ土俵に乗れない(その類のものとして扱われていない)
という、二つの団体があったとして、BがAと同じことをしたかったらAと同じ義務を果たすべきだ、という議論があったとします。ところが、Bの側に立つものがこのようなことをいう。
「C:決められた義務を科せられていて、果たしていない、というような団体がある!だったらBに義務を押し付けるのはおかしいじゃないか!」
いや、それはCが義務を果たしていないだけであり、Cの認可も取り消すべきだ、であれば主張にも正当性はあるけど、Aの仲間になるためには本来果たすべき義務は必要だよね。結論としては、CもBもダメだからBをきちんとダメと評価しようぜ、みたいな。
薬の副作用情報を読まない医師や、法律の改定をしらない弁護士がいたからと言って、僕が医者や弁護士を無資格でやらせろ、というわけにはいかないよね。
とはいえ、こういう形で不公平感が噴出するのは、一度「権利」になってしまったが最後、その前提の「義務」をきちんと果たそうが果たすまいが、権利の取消がなかなか起きない日本のお役所仕事に原因があるのかもしれませんね。