無欠席で盛り上がるクラスは全体主義なのか

やりすぎはよくないけど、若いってそういうもの何じゃないかと思う。

この件で不思議に思うのは、将来の社畜がどうとか、全体主義がどうとか、ワタミがどうとかいう意見が目立ったこと。確かに休む寸前の体調不良を押して出てくることを半ば求められたケースもあったようだけど、インフルは公休扱いだし、医者行った後の出席や早退もオッケーみたいだよね。あくまで出席率が100%でしかなくて。
たまたま最後まで成し遂げたから話題になったけど、100%出席を目指しているクラスなんてたくさんあるんじゃないかなあ(その辺、教育現場の人に語ってほしい)。

で、これが全体主義なのか?あるいは社畜候補なのか?仲間の出席圧力に耐えかねて仕方なく出てきたのかどうか。別に本人が「このくらいなら行ける!」って思うならいいんじゃないかと思うんだけどね。僕だって点滴うって会社でたことあるし。

こういうのはくだらない話ではあるけど達成するという経験は貴重だよ。別に結果としてだめでした、でも良かったんだ。でも全国の数多のクラスでそれが行われるとたまに達成される。報道されないだけでもっとあるかも。

少なくとも達成した本人たちには全体主義だの社畜乙だの言わないであげてほしいな。

問題はないわけではない。クラスってのは社会の縮図的なものだし、そこで生じた強制力に逆らえないメンタルの人もいるだろう。一方で、その空気に力を貰って頑張れるようになる人もいるだろう。社会とそれに相対する自立心を育てるのは、場を裏で支配すべき先生の役割だ。行きすぎないように管理すべきも。先生が感傷的になってしまうと問題が起きる可能性が高い。
でも適切に管理されている(きちんと諦められる)のであれば、いいんじゃないかと。

すべての人に居心地がいいところなんてどこにもないし、すべてのコミュニティーの形を体験することも難しい。所属した(してしまった)コミュニティーでどう生きるかを若いうちに色々体験しておくことはその後の人生の糧になると思う。あとは、本人次第なんだから。この程度のことで本人たちの思想や将来の人生観が決まると思ってるとしたら人間なめすぎだと思うし、そう思ってないなら貴重な経験乙ですむ話だよね。
このことをことさら非難する人は自分の高校3年生時代が騙されやすく自立していない子供だったことを思いだしているのだろうか。それとも大人目線で物申したいだけなのかな。もし、この子供たちを心配しているのであれば、その心配する気持ちはどのような体験から出てきているのかな。そういう部分を出してあげることが彼らへのエールになるはずだ。
まだまだ社会性も判断力も十分でない高校生の行く末を決めるのは本人だけではなく周囲の大人たちだし、こういった情報発信をしている人たちだ。
もし十分そういう能力があると思っていれば彼らの行く末に心配することなんてないよね。僕は彼らが学んだのは全体主義なんかじゃないと思いたい。