「汚名挽回」を誤用認定したのは誰か

僕らの年代でちょっとそっち方面にかぶれた事がある人は大抵田中芳樹の小説をリアルタイムに読んでいて、当時は銀英伝が完結していたからアルスラーン戦記創竜伝がそれだったんだよね。どっちも続いているけど終わってない。というか、一体いつになったら完結するんだろうか。書く意思を示す割に出ないんだもん、続き。もうどうでもいいけど。

間違いの指摘がいつから始まり、それがどのように広まっていったかはよく分かりませんが、オレが日常的に目にするようになったのは今世紀に入って以降、おもにインターネット上でのことです。

「汚名挽回」という言い方は間違っている、とする主張の根拠が分からない - こりゃ、ほたえな

創竜伝は多分当時の中高生に長い目で見ると悪い影響wを与えた小説なんじゃないかと思っているけど、1巻が1987年。化の有名な「役者不足」の登場と「汚名挽回」は同時期だったと思うので、90年台の早い段階で、当時のちょっとアレ(僕も含むw)な中高生の間ではこの2つが誤用である、という認識は広がっていただろう。んでもって、その年代の人がインターネットの最初期に大学生〜社会人になるわけだから、ちょっと知ったふうな口を利きたいときにこういう指摘をしちゃうってのの中心になっていることは十分に考えられます。変な愛国心とかも。

ともあれ、創竜伝の中では「役不足」も「汚名挽回」も間違った用法はこうだ、と断言しちゃっていますから、作家先生とはえらいものだと思っている中高生の頭のなかにはそれが刷り込まれてしまって今日に至る、という風に考えています。

今、誤用として指摘されている原因がそれだけであるとは言えないだろうけど、結構大きな影響があったんじゃないかな、アレは。