健常者は遠慮して生きるべき、というわけでもなく

体調不良をおして出勤しているさなか。時間ずらしたので電車は空いている。優先席でぐったりしている。
じいさまがご乗車。優先席に向かい、隣の人に「詰めて座って!」と一喝。いい声。思わずシャキッと「はいっ!」と答えてしまった隣のにーさん。
誠に都会らしいコミュニケーションでほっこりします。

しばらくすると盛大にヘッドホンの音漏れ。なんかクラシック歌唱っぽい声。でも音漏れ。うざい。横向いてみると発生源は例のじいさま。

音漏れを指摘しようと思ったけど体調不良の身にはつらいのでやめた。

多少込み気味になってきた社内。優先席付近では頻繁に席の譲り合いが発生している。音漏れは依然としてうるさい。

なんの違和感もない世界。

健常者だ障害者だお年寄りだとなんだかんだ言わなくてもお互いの譲れる線で譲り合いができている関係ってのが一番面倒がなくていい。我慢って我慢だって思うから辛いんだよなと思ったり思わなかったりしつつ。健常者が一番譲れる線が沢山ある。
でもこういう日本的な譲り合い的な美徳はともすれば問題の本質を隠蔽してしまってある向きからは批判されがちではある。

「ジジイ迷惑なんだよこんちくしょう」と顔を真赤にしながら席を譲る、ツンデレ社会の到来が待たれる。