会社員にとっては「印象」は「能力」である
僕の中では脱社畜ブログの中の人はコミュニケーション不全(あるいはそれを装うキャラ)なんじゃないか疑惑がむくむくと首をもたげて来ているんですがね。
「一度「仕事ができない」という印象を持たれてしまうと、その後もずっとそういうバイアスがかかり続ける」なんていう会社はろくなもんじゃないんですが、そういう会社が世の中多いんでしょうか。というかさ、「仕事ができない」なんていう大雑把な印象ってそういう印象を持つ側の能力のほうが疑われますよね。
社内で期末評価の会議に出ていると、「あいつはああいうことが出来るけどあれはダメだな」程度には出来ることと出来ないことを評価していて、不得意分野をやらざるを得ない状況だったら大目に見ることもあるし、逆に期待されている役割に対して能力が足りなかったらマイナスになります。ただ、これが「印象」での評価にならないために実績として何を評価するかってのは難しいので喧々諤々の議論になるし、「印象」が悪い人は必ず配置転換を試みます。能力の問題でなければ場面を変えれば力を発揮することがあるからですね。
とはいえ、「印象」というのはひとつの大事な能力だと思います。PJTの進捗会議で「どのように」説明するのかによって会議の円滑さも変わってきます。自己プレゼン力って物事を円滑に進めるための重要なスキルだよね。印象のほうが大事なんてことは全然なくて、根本的な能力がなければどんなに印象が良くても「あいつはいいやつだけど仕事はできないね」って評価されるだけだし、同じ仕事が出来ない中では印象が良いヤツのほうがまだ使い方があるよねとは思います。
本来の仕事そのものを遂行する能力をA、「印象」というのをBとした場合に実際に他人に見える能力はA×Bなんですよ。Bが0.5なのか1.1なのか2なのか10なのかは知らんけど。最終的に仕事の成果を印象が左右するのであれば(接客業や営業は特にそうだよね)とても大事だし、精々進捗会議で相手がイライラする程度ならものすごくマイナスにはならない。でも、「そんなものは本当の自分の能力ではない」と思っているのだとしたらそれは仕事が社会を相手にしている営みであることを無視しているだけですよ。印象に左右されたくなければ印象の重要度が相対的に低い仕事をするしかないし、大抵の仕事は「良い印象」というのがプラスの効果を生むのでそこについて努力をすることは効率性が上がる話ではあります(何にでも適用可能なわけではないでしょうけどね)。
「仕事ができない」という印象を打破するためには、その印象を与えている原因をきちんと取り除くか、印象を打ち砕くほど成果を上げればよいのですが、往々にして前者のほうが簡単だったりしますよね。