悪人への抑止力は善人への暴力

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140218/k10015330301000.html
この件なんて典型的なんだけどさ。

世の中の仕組みっては基本的に悪いやつに弱いように出来ていて、だからこそ国家が暴力を備えて悪いやつに力を振るえるようになっている。ただそれは悪人じゃない人にとっては極めて危険な暴力であるんだよね。
基本的に確信的な犯罪者って強いんですよ。失うものがあんまりないから。容疑の否認で長期勾留なんてほんとにやってる奴にとっては屁でもないけどやってない人にとっては地獄だよね。

問題は権力は選択的に暴力を発揮することが基本ルールとして許されないこと。であれば、本当に悪いやつに対しても力を弱めるしか無い。それが嫌だからこその今の状態なんだけど、正直本末転倒感は否めないところ。
「絶対コイツ犯人」であってもルールを逸脱した捜査はできない、ということじゃないとなあ。かつて犯罪者として断罪された人の中にどのくらい冤罪があって、その犠牲が本当に社会秩序のためになっていたのか、というところは今更検証できないことではあるけれどもね。
もっとも、ルールを守った結果として証拠不十分で放免された犯罪者が次なる犠牲を生み出してしまうことについては警察を責めないようにしないとこの話は解決しないので中々しんどいことではある。