不安を口にできないことと嘘をばらまくことの大きな違い

なんすかこれ?

そうしたなかで今回のように『不安』を取り上げたことと、それを否定する反応が起きたことで、表に出せない不安を抱えた人たちが、それを口にすることすら抑圧されることになると大きな問題だ。

美味しんぼ「不安 口にできなくなると問題」 NHKニュース

単に「不安」を口にした人をそれのみを理由として糾弾するという事例は僕の界隈ではあんまりないんだけどさ、取り上げたのは不安ではなく明確に「放射能問題に対するデマ」なわけでさ、それを「不安を口にする」ことと同列視して抑圧されたと語ることそのものが欺瞞もいいところでさ。
「不安の感じ方が人それぞれ」ってそりゃそうでしょうよ。不安の感じ方が大きい人はより大きなストレスに晒されているわけで、それを更に煽るような行為のほうがよっぽど社会に対しては害悪なわけで。

要するに、これって不安の問題なんじゃなくて、それを隠れ蓑にした極めて普通の「無知による偏見と差別の問題」として捉えるべきで、こういう観点で問題を語るのであればこの教授も含めて不安を煽るのではなく、正しい知識を身につけたら不安が和らぐということをきちっと示すべきだと思うわけ。もちろん、それは難しいことだし、信じない人だっていることはわかっている。だからこそ、メディアの役割とはなにか、ということを出版社という仕事をしている人は自覚するべきなんだけどね。