コフィン・ダンサー / ジェフリー・ディーヴァー

コフィン・ダンサー 上 (文春文庫) コフィン・ダンサー〈下〉 (文春文庫)
相変わらずエンターテイメントとしては文句なしという感想。スピーディーで二転三転、でもあれおかしいな、とはならない。どんでん返しもここまでくればお約束で、どこがどんでん返しのポイントなんだろうかと言うのを想像しながら読むのも楽しい。ただ、人間関係についての描写は非常に類型的で、悪い意味で映画的。誤解に基づくすれ違いと解消したあとの結びつきなんて見ているほうはどうせそうなるんだろうなとしか思えないわけで。最後の本編にはそれほど関係のないオチもなあ。
僕はエンターテイメント小説自体は好きだから、楽しめました。常に本から何かを得ようとする人にはあまりおすすめできないかも知れない。