ミステリ

黄金色の祈り / 西澤保彦

以前ブクマで言及したのを機に再読。 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/Lobotomy/20081114/p1 黄金色の祈り作者: 西澤保彦出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1999/03メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る黄金…

首無の如き祟るもの / 三津田信三

今更ながら去年のミステリ界話題作。最近藤沢周平ばっかり読んでるのでたまには。首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)作者: 三津田信三出版社/メーカー: 原書房発売日: 2007/04メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 108回この商品を含むブログ (139件) …

ロスト・エコー / ジョー・ランズデール

超能力探偵者できっちりとしたミステリといえば日本では西澤保彦ですかね。ちょっとパズラーよりでフェアに徹している感がありますが、鬼才、ランズデールのミステリはちょっと青春小説っぽい、甘酸っぱい(といってもランズデールですから簡単に人が死んじゃ…

収穫祭 / 西澤保彦

西澤保彦は僕にミステリーの地平を与えてくれた恩人の一人なのです。友人に勧められて新本格を読んでみたものの、イマイチ乗り切れなかったのですが、大学の卒業間際に読まされた森博嗣経由で読んだ西澤保彦がど真ん中ストライク、それ以来ずっと追いかけて…

奇術師 / クリストファー・プリースト

読もう読もうと思っていていつも忘れてしまうプリースト。いい加減読まないと思い、入手。〈プラチナファンタジイ〉 奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)作者: クリストファー・プリースト,古沢嘉通出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/02/10メディア: 文庫購入: 3…

魔法 / クリストファー・プリースト

奇術師より古い本ですが、奇術師の解説で、絶賛されている(でも当時の翻訳は売れなかった)本として紹介されています。魔法 (ハヤカワ文庫FT)作者: クリストファープリースト,Christopher Priest,古沢嘉通出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/01/01メディ…

騙し絵の檻 / ジル・マゴーン

法月綸太郎の評論集?「複雑な殺人芸術」(これも大概な書名だよなw)を読んでその中のいくつかを入手。一番薄い本書から読んだんだけど…うーん、これはすごいな。本格パズラーとしては傑作でしょう。騙し絵の檻 (創元推理文庫)作者: ジルマゴーン,Jill McGow…

13階段 / 高野和明

13階段 (講談社文庫)作者: 高野和明出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/08/10メディア: 文庫購入: 19人 クリック: 91回この商品を含むブログ (217件) を見るもし、記憶を失っていた時間の行為により自分の死刑が確定してしまったら、どうするか。何しろや…

フーコーの振り子 / ウンベルト・エーコ

フーコーの振り子〈上〉 (文春文庫)作者: ウンベルトエーコ,Umberto Eco,藤村昌昭出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1999/06/01メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 57回この商品を含むブログ (73件) を見るフーコーの振り子〈下〉 (文春文庫)作者: ウンベル…

生首に聞いてみろ / 法月 綸太郎

生首に聞いてみろ作者: 法月綸太郎出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/09メディア: 単行本 クリック: 25回この商品を含むブログ (229件) を見る構想15年らしい。うーん。 トリックの背景について、説得力のある描写をしようとするあまり、かえってその理…

コフィン・ダンサー / ジェフリー・ディーヴァー

相変わらずエンターテイメントとしては文句なしという感想。スピーディーで二転三転、でもあれおかしいな、とはならない。どんでん返しもここまでくればお約束で、どこがどんでん返しのポイントなんだろうかと言うのを想像しながら読むのも楽しい。ただ、人…

エンプティー・チェア / ジェフリー・ディーヴァー

表題のエンプティー・チェアはカウンセリング手法の一つらしい。作中で主人公の片割れである巡査アメリアが犯人の疑いをかけられている少年に試している。こういう描写は個人的には非常に危険だと思うけれど、効果は挙げていると思う。 さて、エンタメ精神溢…

魔術師 (イリュージョニスト) / ジェフリー・ディーヴァー

魔術師 (イリュージョニスト)作者: ジェフリー・ディーヴァー,池田真紀子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/10/13メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 125回この商品を含むブログ (90件) を見る原題「The Vanished Man」を括弧書き付けてまで魔術師に…

ボーン・コレクター / ジェフリーディーヴァー

ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)作者: ジェフリーディーヴァー,Jeffery Deaver,池田真紀子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/05/01メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 43回この商品を含むブログ (96件) を見るボーン・コレクター〈下〉 (文春文庫)…

奇偶 / 山口雅也

奇偶 (講談社ノベルス)作者: 山口雅也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/09/06メディア: 新書 クリック: 4回この商品を含むブログ (41件) を見るメタメタミステリ的な。小説として面白いかは別として、取り組んだものについては評価に値すると思う…という…

蛍 / 麻耶雄嵩

蛍 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)作者: 麻耶雄嵩出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2006/01メディア: 新書 クリック: 40回この商品を含むブログ (39件) を見るなんというか、すべてにおいて普通。いわゆる嵐の山荘もので、なんで去年殺人起きたところにま…

ハンニバル・ライジング / トマス・ハリス

薄い。薄すぎる。希代の寡作作家にしてハンニバル・レクターの生みの親のその筆致はあくまでこの作品がインターミッションであることを示すかのように表面的だ。 ここには何故怪物が生まれたかは書かれていない(帯の煽りとは裏腹に)。ただ怪物はそこにあり、…

セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 / 島田荘司

セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)作者: 島田荘司出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/12メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (25件) を見る御手洗潔ものの人情話で日常の謎が事件となり大きな謎となるパターンの物語です。…

生ける屍の死 / 山口 雅也

生ける屍の死 (創元推理文庫)作者: 山口雅也出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1996/02/25メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 28回この商品を含むブログ (86件) を見る日本の本格ミステリの代表作として必ず名前が挙げられるこの本、実は何回か挫折。同一…

いつか、ふたりは二匹 / 西澤 保彦

いつか、ふたりは二匹posted with amazlet on 06.11.08西澤 保彦 講談社 売り上げランキング: 174502Amazon.co.jp で詳細を見るちょっぴり大人の世界に足を踏み入れた少年少女のための新本格シリーズ、ミステリーランドのうちの一冊。ジュブナイルとはいえ、…

葉桜の季節に君を想うということ / 歌野 晶午

実は、ネタバレしていたのです。同じ時期に刊行された某氏と根本のネタが被っていると言うことで。それでも読了後は面白かった。伏線の張り具合がよくできていて、文章のタッチそのものも伏線(というよりミスディクションか)になっている。 ただ、メインのト…

エデンの命題 / 島田 荘司

ここ最近脳と認識に凝っている(いや、わりと最初のほうからかも知れんけど)島田先生。本格推理小説の中でも島田荘司の書くものってよく考えたら誤認識をトリックの根幹にすえたものが多いですね。情報を時には省略し、時には補完して処理している人間の脳は…

殺しの双曲線 / 西村京太郎

西村京太郎といえば十津川警部、十津川警部といえば時刻表トリックというほど定番化した人ではありますが、つまりそれはマンネリの局地なわけです。しかも時刻表が改定されたら通用しなくなるというまさに一期一会(違 そんな西村京太郎も初期はトリック重視…

深紅 / 野沢 尚

ミステリとカテゴライズしておいて実はそうではないのですが、ミステリタッチということで。一家惨殺事件を修学旅行のために生き延びた娘が加害者に同年代の娘のいることを知り、素性を隠して会いにいく話。ぶっちゃけすぎですかね。