ボーン・コレクター / ジェフリーディーヴァー

ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)

ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)

ボーン・コレクター〈下〉 (文春文庫)

ボーン・コレクター〈下〉 (文春文庫)

今更感がありますが初読。簡単にいうと、四肢麻痺の天才科学捜査官(元)のリンカーン・ライムがこれまた類稀な犯罪に対する嗅覚を備えた新米美人警邏巡査アメリア・サックスを手足に事件を解決する安楽椅子探偵もの。リンカーンの天才っぷりとアメリアの潜在能力によって手がかりを残しつつ犯行を重ねる犯人の意図がどんどん解き明かされていくスピード感のある作品。緻密に鑑識の様を描いていますが、結局のところ、リンカーンの天才が全てを担っていて、それも論理と言うよりは知識がベースなのがミステリーと言うよりサスペンスやアクションを感じさせるところでしょう。
暇つぶしとしては十分以上な作品だけど、ちょっとこのご都合主義的な天才っぷりには辟易してしまう。映画を意識したラストといい。とはいえ、シリーズは順調に続いているみたいだから、読んでみようという気には十分なりますね。