泣き虫弱虫 諸葛孔明 第弐部 /酒見賢一

泣き虫弱虫 諸葛孔明 第弐部

残酷な天使のテーゼで一席ブツ諸葛孔明なんて見たこと無い！
なんというか、「これやばいんちゃうの？」といわんばかりのお遊びっぷりを魅せるシリーズ第二段。NEET孔明、ようやく重い腰をあげ任侠の親分に毛が生えた劉備に使えるも、曹操が荊州に迫ってくるわけです。関羽や張飛の疑いの目を誤魔化しながら、サボりにサボったと思えば新野の野原を無駄に放火してみたり、やりたいほうだい。弟の均君はシモネタ魔人簡雍に預けられて違うところがおかしくなっちゃうし、周りの人を不幸にしかしないぞ、孔明。
一方、(広島ヤクザ)呉の国でも動きが少し。
史実と演義を行ったり来たり、歴史の捏造を暴きつつ、新たにとんでもない捏造を行うその筆致は冴え渡り、生粋の三國志ファン(怒りの涙で)号泣間違いなし。なんだかでも話の流れはまじめですよ。流れだけは。
今回のハイライトは人間兵器・張飛が味方も敵もなぎ倒し、曹操軍にアンタッチャブル扱いされる長坂橋。張飛に殺されるためにだけ生まれてきた架空のキャラクター(演義でね)のあまりの根性の無さにびっくりです。
抱腹絶倒の前作はこちら。

泣き虫弱虫諸葛孔明