オリュンポス / ダン・シモンズ

うわー。相変わらず大団円に持っていくのがお上手なシモンズですが、広げすぎちゃった風呂敷の一部を畳んだにすぎないこの物語の結末はどこへ行くのでしょうか。
というわけで、完結編ならぬ第一幕終了的なポジションにある本書ですが、それでも前作のメインストーリーについては一応一段落。登場人物は初期の頃よりずいぶんとたくましくなりました。あ、ギリシャの英雄たちはどんどん地が出て情けなくなったりしてますね。
神々の存在とその力とか、そのことが世界に与える影響とか、別の地球とかあの存在とか、いっぱい何とかしなければならない話が残っているのはやっぱり続編を想定しているとしか思えませんが、もうちょっとまとめて欲しかった。矛盾点が山盛りあるのはもはや仕方が無いし、本格ミステリでもありませんから純粋に楽しめればよいと思うので、早く書いて欲しいものです。

オリュンポス 上

オリュンポス 上

オリュンポス 下

オリュンポス 下