利用者が何かを隠される事について

SmartNewsの問題もいろんな人の参入によって面白くなってきましたけど、著作権法上の問題も、ビジネスの問題も、問題ない、便利ならいい、と言う人がたくさんいる、というのはなんとなく想像はしていました。
古くから、Webの閲覧利用は回線速度や強制アピール広告との戦いと言っても過言ではないくらい、様々な手法やアプリが開発されてきました。僕も昔はwwwcで巡回していたものです。
広告ブロック機能とか、今までもたくさんありました。ではなぜ急にSmartNewsだけ問題になるのか。
もちろん、キャッシュの問題はあります。過去の事例から言ってもキャッシュは非常に微妙な領域なので、真面目に世の中にそれを利用したものを出す時は大抵キャッシュもとと提携などを行っていますね。それは、許可することで流入を呼ぶと言うWIN-WINの関係が期待できるからでもあります。一方で広告ブロックはクライアントサイドの機能であり、制限しづらいものです。とはいえ、回線が早くなってからこの方、僕は広告がうざいからそういうツールをいれよう、とは思ったことないんですけどね。ただしスマホは別。狭くなりすぎ。僕が過渡期と言うのは早晩このウザさがスマホからもなくなるだろうから。まあそこは人それぞれの感じ方があるとは思います。
さて、 このアプリが問題視される点を改めて考えてみます。一つはサイトのPVを奪っているのでは、という点。これについてはうまく逃げています。仮にサーバーキャッシュだったとしても、ページを表示する際にSmartモードだろうが裏で取りに行くところです。これによってネットワークがつながっていさえすればPVを落とすことはありません。もっとも、複数ページの場合のPVや、連鎖的に見ることを期待される記事への流入には問題があるでしょう。看板記事しか読まれない、というのは良いのか。
もうひとつ。これはあまり他の人が言ってないけど、利用者側にそう言ったものであることを自覚させないこと。広告カットにしても何にしても、クライアントサイドの利用者側の自発的行動によるものであれば良いと思うんですが、これはそう言う部分をSmartモードという言葉で隠してしまっている。道義的、という点ではこれこそがこのアプリに違和感のあるところなんですよね。その点ではコピぺブログやNAVERまとめは同じ理由で僕は嫌いなのですが。
こういう誰かの権利を侵害しているような、侵害していないようなものは綺麗事でも良いから大義名分がいると思っているのです。それが、「素早く見られる」だけでよいのか。別にいいじゃんっていう意見も否定はしませんが、トータルでみて全員がプラスになることを考えて行きたいんですよね。