ブログつまらない?ブログ留年しているんじゃない?

先のエントリで一年くらい経った感想なんてのを書いてみたんだけど、このごろの界隈の話題であるところのブログつまらない問題、わからないでもない。多分この話は定期的に上がっているんだろう。無断リンク問題と一緒だよ多分。
面白いものを書く、読む、誰かと何かでどうにかなりたい、そんな勢いでブログを続けたりしている人は、どのくらいいるのだろうか。現れては消えていくバイタリティー溢れるブログ。その一方で細く長く。稀に太く長く。続いていくブログ。とにかくある程度の目的を持ってブログをやっている人は、学生生活と同じようなもので、あるサイクルでの活動の後「卒業」していくんじゃないか、と妄想。で、卒業できないで留年したりドロップアウトしかけちゃっている人が「ブログつまんない」とか言っちゃう。いいよ、中退しなさいな。そんな風に思ったりする。もちろん人によっては最初から短大だったり、留年しても続けたかったり、大学院行ってポスドクで身動き取れなくてまあでも好きだから良いやみたいに続けている人もいると思うけれども。
その一方で文字通りweb"log"としてブログを書いている人は界隈が面白かろうがつまらなかろうが淡々と書きたいことを綴っていくんじゃないかな。何年かすると今のままのblogと言う形態はなくなっていて、違うものになっているかも知れないけれど、きっと書く内容はそんなに変わらないんだろうな。僕なんかはたまたまはてなで書いていることで無駄に繋がっちゃったりしていろんなアレがコレしてどうとかそういう感じではありますが、前も書いたとおり、どっちかと言うとこっち側なんじゃないかなあ。つまらないとか言明しちゃっている人はまあ頑張れと。そう言う人が色々なことを面白くするってのはそれはそれで大事なことだと思いますよ。
でも結局ブログなんてのは個人の書くという衝動に最終的には依存しているものであるし、僕らの知らないところで別の集団が盛り上がっているかも知れない。位相が違いすぎて観察しづらいだけで。ブログが必要としている「面白さ」ってのは無理やり脳内麻薬を分泌させて、死ぬまで全力で走らせるような、そういう面白さとはちょっと違うと思うのですよね。長く走れるようなさりげなさを、システムにしてください。

書く「べき」ものなどない

http://d.hatena.ne.jp/funnystone/20071107/1194422856
そんなことを言おうとしているのではないかと思うけれども、一般論をつまらないと言う必要だってないから一応言っておくけれど、少なくともブログを書くにあたって他人の評価軸に照らして「書くべき」ものは多分無い。自分の衝動として書くべきものはきっとある。でもそれは批判されるようなものであっても一般論であっても特に価値の差異は無い。自分が書くべきと思っただけの話であって。批判されるかどうか、と言うのは根本的には関係ないと思う。
批判されるものにこそ価値を認めると言うのは個性を良しとする思いの表れだとしても、それ自体に価値があるという判断は正直言って内容について価値判断していないのと一緒にも思える。そもそも「ブロガーは」と言うブロガーの没個性的な括り方はどうなのよ。一般論を面白くわかりやすく書くブロガーだって僕はいる「べき」だと思うし、まあこういう広範な話をべき論にしてしまっても仕方が無いのだけど。
いや、多分そういうことを言いたいんではないんだろうけれども。一般論はつまらない、との言及が余分なだけだとは思うのだけど。多種多様な意見が認められるように、多種多様なブロガーのパーソナリティも認められるべきで、たまたまそのパーソナリティーが一般論を書く人だったからと言って存在価値が増えたり減ったりするわけではなく。
批判されるような記事はある程度の信念の下に書くというのが心構えとしては必要だと思ったりもする。単に無邪気なだけでは、明日の糧にはならないと思うから。

最近来る一連のspam

ここに記載しているアドレスにはspamしか来ません。カナシス。タイトルだけ見てるとなかなかアレなんですが、中身の日本語がおかしいというのもまた。ちょっとタイトルだけでも。

  • メッセージは見て貰えました?⇒見てません。
  • 最後に残したよ、メッセージ見て貰えますか。私もう諦めなきゃダメかな⇒まだ何も始まってないのにもう最後ですか。短気ですね。
  • 最後にこれだけは聞いて欲しいな。⇒ってさっき最後だっていったじゃん。2分後でコレかよ。鳥頭ですか?
  • 時間ないかな?⇒なぜ3日後…
  • 私もう諦めなきゃダメかな⇒往生際が悪いですね。
  • 私、ずっと連絡まってるのに…⇒空気読めて無さ杉ですね。KYKY
  • お願い連絡して。⇒ずいぶん直接的じゃないですか。でも本文で妄想しないで下さい。非通知なんかでかけていません。

なんてね。だいぶ本文の日本語がおかしいので手作りなんでしょうか。面白い。まあワンクリ詐欺サイトの宣伝なんですけどね、多分。いまどき人力のサクラだったりしたら面白いのにね。
追記:また来たよ。そういえば気になっているんだけど、本文中の「ハ゜ソコン」とか「アト゛レス」とか。かな入力?

IT業界で働くことはクリエイティブな仕事であるという幻想

すごく単純な話として、どんな職種でも働き始めてから「イメージと違う」と言うことが大半なんじゃないかと思うのですが、そうだとして、IT業界も例外ではありません。1〜2割の最先端の仕事の裏で日本を支える8〜9割の泥臭い仕事があります。その泥臭い仕事の中でも2割のちゃんとしている会社は上手くツールを使ったり新しいものを使って効率の良い仕事をしているわけですが、残りの8割はベタベタな作業をしていて、でもその中の2割はお客さんとの関係と業務のスキルによって円滑にプロジェクトが進んでいるわけですが、残りの…
と言う感じで、ピンからキリまで色々あるのも他の職種と一緒です。つまり、IT業界=クリエイティブと言うのは成り立ちません。IT業界の一部がクリエイティブなだけです。これは会社によっても違うし、大手の会社なら部署とかお客さんによっても大きく違ってきます。SIer然り。銀行然り。単純な「〜はダメ」と言うのはまあ確率的なものはあるとしても、必ずしも真ではありません。
文系で、デザイン系のセンスもなくて、でもなんかもの作りがしたい、と言うことでSEという職を選ぶ人も多いかと思いますが、そういうわけで、それほど創造性のある仕事をできる、という確率は高くありません。元々何も知らないのであれば尚更。
と言うとやっぱり夢も希望も無い世界のように思えますが、逆に言うと、頭2割の中に入れば文系だろうが未経験だろうがそういう仕事ができるってことでもあります。そこではもちろんコンピューターやプログラミングについて最初から良く知っているほうが入りやすいし、突出しやすいです。だから、無意味なんて事は無い。でも入る会社を間違えたら突出できないこともあります。本当にきちんとソフトウェア工学を学んだような人はSIerに就職するなら研究所がちゃんとあるようなそれなりの規模の会社でないと多分意味が無いですね。一方で、未経験でもきっちり勉強し、自分の考えをちゃんと伝える能力も身に付ければ、わりとやりたいことが出来る可能性も高いです。これも会社によるけど。
この産業を支える泥臭いところをさげずんではいけません。またより進歩的であろうとする努力を怠ってはなりません。仕事には波があります。上手く乗りましょう。でもずっと台風で高波ばかりの時は沈まないうちに逃げましょう。そんな感じで、前向きにやっていきたいですね。
まあろくでもないこともいっぱいあるのですが。

リンクによる不可逆とは何か

まあその前から散々話されてはいるのですが、こうやって個別に提示するということから、今までと独立した議論であるという前提で言及します。

  • リンクをした人は、リンクをされた人から「リンクをやめろ(さもなければ俺を納得させろ)」と要求されたときに、以下の3つの中から自身の責任のともに自由に1つを選択することができる。(A)リンクをやめる。(B)相手を納得させたうえでリンクをする。(C)相手を納得させることなくリンクを継続する。
  • (C)を選択することは、「相手を不可逆な状態に陥れることになる可能性があるにもかかわらず、その行為をその人を納得させることなしに実行しても構わないと自分の価値観に基づいて一方的に判断し、それを実行した」という事実を生じさせる。
リンク・被リンク論(暫定第2版) - くっぱのブログ

「相手を不可逆な状態に陥れることになる可能性があるにもかかわらず」の部分が成り立つかどうか。その後はこの設問においては当然行為そのものの価値判断であるから無条件に成立します。また、価値観に基づいて選択したことと、前段が結びつくためには、その価値観の中に「相手を不可逆な状態に陥れることになる可能性を知って」と言うものが無ければなりません。いや、無くてもいいんだけど、「だからどうした?」になるだけです。
じゃあ、不可逆な状態とは何か。
知られるのが問題であれば、検索エンジンや他の人のリンクも一切お断りじゃないと成立しないように思われますが、その場合、よっぽどの偶然でもないとたどり着かないコンテンツな訳で、そのような限定された事情であればあるいはありえるかもしれませんが、一般に広く適用するには前提が足りなさそうです。意図しないアクセスを誘導することが不可逆なのであれば、そのリンクが無ければそのようなアクセスが起こりえないということを証明できないと命題としては真にはならないように思えます。何よりもそこにたどり着けたことがそのことを否定しているわけですが。本当の偶然を除けば。

  • 相手からのリンクについて納得していない人は、以下の3つの中から自身の責任のもとに自由に1つを選択することができる。(a)リンクされたコンテンツを書き換えたりウェブから削除する。(b)リンクをされるがままでいることについて自分で自分自身を納得させる。(c)「リンクをやめろ(さもなければ俺を納得させろ)」と相手に要求する。
  • (c)を選択することは、「相手を不愉快な気分に陥れることになる可能性があるにもかかわらず、その行為を実行しても構わないと自分の価値観に基づいて一方的に判断し、それを実行した」という事実を生じさせる。
リンク・被リンク論(暫定第2版) - くっぱのブログ

納得していない状態を維持できない理由がわかりません。「政治に納得いかないけど選挙しても無駄だから国会議事堂を爆破するか俺が自殺するかのどちらかしか選択肢は無い!」と主張されているようにも思えます。納得いかないけどしょうがない、じゃダメなんですかね。こちらの命題が成り立てば最初の命題も成り立ちそうですが、そんなわけで、「そういうものだから諦める」が選択肢として提示されていないとダメだし、それを選ばれてしまうと最初の命題の補強にはなりませんね。いや、そういうことじゃないか。全然前の命題と後の命題は関係ないか。結局どうやってもこの議論の焦点として、「不可逆」の評価に帰結してしまいますね。