血液型性格診断を社説で否定したのは評価できる

新聞がこういうのをちゃんと書くのも珍しいような気がします。

でも、日本でどうしてこれほど血液型性格論がはやるのでしょうか。二〇〇七年秋にNTTナビスペースが「血液型による性格の違いあると思いますか?」という調査をした結果、七万を超す回答者のうち女性の63・1%、男性の47・3%が「ある」と答えました。

もともと回答者に血液型占いなどを楽しんでいる人が多かったのでしょうが、驚きの数字です。

 血液型と気質の関連を科学的な研究対象にしようとする試みは、昭和の初期から医師や学者によって行われてきましたが、結果的に科学的な差異が認められなかった経緯があります。先の米誌の記事の中で菊池聡信州大准教授(心理学)は、こう言っています。

 「血液型は血液中のタンパク質によるものであって、性格とは何ら関係ない。血液型性格論はえせ科学であり、その考えは人間理解の妨げになり、人種差別主義と同じようなものである」

驚きの数字、という表現をするところがちょっと意外。ちょっとうがった見方をすると、「え?そんなの本当だと信じてたの?お前おかしくね?」の婉曲表現にも思えてきます。が、事実をきちんと伝えるという報道の当たり前の姿勢といえばそれまでですが、なかなかこうちゃんとしたメディアでこの手の話が取り上げられることはありませんしね。いいことです。