今回の不況とSI業界

IT業界は不況が一足遅く来るとよく言われていましたが、今回はダイレクトに影響がありますね。もともと、作ってる途中のものを止めるのは容易ではないし、作らないと取り残される、というIT化の過渡期においては、不況が遅れていたんでしょうけれども、もはや最低限のものはIT化されてしまい、保守でコストもかかる中、本当に必要か定かではない新しいものの計画を取りやめることは手っ取り早い費用削減手段なんですな。
僕の現場でも保守費用の削減指令が来て大変、とか言われている中で、やりたくもない端末更改案件なんかが目白押し。オープン化してWeb化して汎用端末で、というのはWindows陣営の陰謀じゃないかという気分になってくることもあります。ITが企業に欠かせないものになったところで、まだ使えるけどライセンス期限切れ、ということを理由にいろいろと買わせる。システムを人質にとって押し売りみたいなものですよ。これだったら更改の必要のない古いシステムのほうがマシだ!(言いすぎ
システムの保守運用費用がバカにならないから、新規のシステム投資に金が回らない。メーカーとかはとりあえず更改がらみで喰っていけるけど、自分の首を真綿で絞めているようなそんな構図にも思えてしまいます。
ここへ来ていよいよSaaSとかPaaSとかが本格的に現実味を帯びてきているけど、端末はずっとあるものな。メンテフリーにならない限りどうやってもそこに費用は発生するわけで。
せっかく東京三菱の統合も無事終了したというのに、まあ、間の悪い不況なのです。