Featuring the Music of Bob Brookmeyer / Mel Lewis & The Jazz Orchestra

通称赤メル。この辺のCDは今やほとんどが手に入らない。音楽全般的に言えることですが、一期一会な音源が多すぎる。パッケージにすると売れないとコストがかかって廃盤ということならMariaさんではないがオンラインで再販すればよいのだ。ねぇ。
僕らはメルCDがわりと手に入る最後期に学バンをやっていたんですが、貧乏なものですから、全部買うわけにも行かず。誰か持っていたら買わないことが多かった。ああ、あのとき買っていれば。メルはSoft Lights以外は全てお店で見たことがあるんだよね…
さて、このアルバムはちょっと特殊な空気です。通常のMelとは違う。全編Bob Brookmeyerというだけでなく、曲間が小物パーカッションでつながれていて休みなし。アゴゴとかね。一曲目は以前も書いたQuarter Note三部作の一つ、Make Me Smile。イントロのパーカッション。ビブラスラップがイカス。これはビデオで見れる。そしてAltoでのテーマ。Dick Oattsそのもののフレーズ。二曲目 Nevermore。Tom Harrellが沈鬱。三曲目 The Nasty Dance。Joe Lovanoが全開。四曲目 McNeely's Piece。突き放し。五曲目 My Funny Valentine。曲名間違ってない?ってなアレンジ。六曲目 Goodbye World。Bob御大登場。
全体的に暗いムードが漂うステージです。普通のバンドがやったら「なんだこりゃもう行かない」的な感想を抱くに違いない。しかしこの時期のMelは一味違います。Tpに自閉症Tom Harrell、Altoに日本大好き日本語しゃべれますKenny Garret。Trbはいつもの人たち。Pianoがわりと逝っちゃってるMcNeely。プレイが突き放しにかかってますよ。BassがMarc Johnson。ここは何つながりなの?Stan Getz?音大とかかも?この人たちが緊張感をキープしたままやるものだから聴ける。でもこっち方面に素養がある人にしかおすすめできません。だから廃盤になるんだ…
余談ですが、Garretは以前N.Y.を旅行したときたまたまBlue NoteでRoy Haynesの70歳誕生日ライブをやっていて、Christian McBrideChick Coreaだったんだけど、飛び入りで参加していて、泣きながら吹いてたとか、友達が渋谷のヤマハで日本語で話しかけられたとかなぜか身近なエピソードのある人です。本当に余談。