サラリーマンの残業に対するありがちな誤解

みんながそう思っているってわけじゃないだろうけど。また、当てはまらないこともいっぱいあるから一例として。全然まとまってません。

  • 残業して残業代欲しいだけなんだろー
    • 無駄な残業は減らすべきだと思ってる。生活残業は基本給が低すぎるから起きるのかも知れないし、なくしたら基本給は上がるかも知れないなんて幻想を抱いたりもしますが。
  • 残業するなんて無能の証
    • そういう人もいる。有能がゆえに人より多く仕事が振ってくる人もいる。出来ない人をカバーしないといけないのは、その向こうにいる客に対して会社として責任があるから。出来ないって言ったって、別に絶望的に生産性がマイナスなわけではない。成長を期待して色々するのも会社員としての活動。それも給料のうち。
  • 元々の割り当てが終わったら帰ればいいじゃん
    • 会社は社会。また、有能さが評価で還元されないと収入に結びつかない。本当にすることがないのだったら帰る。ちょっとでも手伝ったらみんなが楽になるのであれば手伝うこともある。それが評価に響くこともあるし、将来の仕事で生きてくることもある。チーム仕事に人望は必要。
  • 評価してくれない会社なんて辞めれば
    • 同じ待遇以上で同じ仕事をすることは実はそう簡単ではない。もっといい会社に転職すれば待遇も収入も良くなるよって簡単に語る人がいるけど、それは有能だっただけ。

あとつれづれと。
昇級の査定なんて年に何回もあるわけじゃなくて成果は運にも左右されるし、それが嫌だったら自営になれよって会社じゃなきゃできない仕事もあるだろうし、複雑な思いを抱えながら働いているわけです。
会社のため、ってわけじゃないけれど、会社で働くことには色々なことがあって、例えば管理部門の給料は俺らが頑張って稼がないと出ないぜとか、暇な月でも月給はちゃんと出るとか、福利厚生があるとか、有給があるとか、そういうことをひっくるめてメリットがあると思って働いている部分もあります。
その中で、残業というのは、一つは、突発事態(といっても頻発しますが)を賄うための手段。これについては結構微妙で、会社として責任を取るべき部分もあれば個人として責任をとるべき部分もある。けれども、こういうのをある程度全体で保証するのが会社という組織だからね。もう一つ、想定しているよりも仕事量が多くなる場合。
これは、いくつかパターンがあって、一つは、元々想定していた仕事量に対して、こなせる仕事量が足りなかった場合。もう一つは、元々想定していた仕事量より仕事が増えてしまった場合。後者においては、さらに、想定が甘かった場合と、本当に仕事が増えた場合があります。
で、こなせる仕事量が足りないってのは労働者が無能なパターン。想定が甘かったのは管理者が無能なパターン。本当に仕事が増えた場合、人を増やしてこなすか、残業を増やしてこなすかを考えなければならない。大体において、無能パターンの残業については皆さんがおっしゃるとおり。無能に残業代を払いたくないし、定時以降に仕事を振られたくない。でも最後のはやらないと会社って現状維持か、極々緩やかにしか成長していかないのですよね。だから、経営者としては、最後のはやらせたい。でも残業代払いたくない。そうだ、WCEがあった、みたいな話になってもらっても困るわけで。
うーん、この問題はなかなか文章にしてもしっくり来ません。何が問題か、ってのはそれぞれに働き方や働いている会社によって実感されるものが違うだろうし、これが正しいって話にもなかなかならなさそうですね。
前にも書いたけど、うちの会社では、最近、その残業は本当に必要なのか、ってのをきちんと見るようにして、必要なものならちゃんと残業代は払うし、不要な残業はさせない。仕事のやり方の問題であれば改善させるし、酷いままであれば昇級はしない、ということをやっています。本当の生活残業は大分減ったと思う。無駄な残業抑制が目的ならそれでよいし、仕事があれば帰れないし無ければ定時で帰れる。普通のことだと思います。管理職は給料の中にある程度の残業見込みは含まれているし、効率よくこなせばその分お得なわけですが、上手く出来なければその分そんなのは仕方が無い。
ただ、残業が多くなることそのものが管理職の評価に関わりすぎると、サービス残業の強制みたいな話になってしまったり、必要なはずなんだけど、残業させたくないが為に仕事に手を抜くことにもなりかねない。必要な残業はしてもいいんだ、という共通認識がなくてはならない。そのへんをちゃんと上から監視できないといけない。今のところ、それは上手く行っている様に見えます。大きな会社じゃないし、社員から搾取しようなんて思っている会社でもないから。いい会社なんだろうな、多分。非上場だからかも?
ちなみに、僕は立場的には残業代が出ないから、別にホワエグが導入されても収入変わらないと思うけど、それで実力のわかっている、気心の知れた後輩たちがやってらんねーっていなくなっちゃったら困るから、反対しています。去年の今頃はみんな定時で帰ってたな。とてもいい雰囲気でした。出来るだけそういう仕事をしたいとは思っています。あと、世の中みんなうちみたいな会社じゃないわけで、一緒に仕事する会社が疲弊しきっちゃってても困るわけで。
色々な問題が労働現場にはあって、改善しなければならないんだけど、合法的残業代カットのような法律で解決できる問題ではないよなあって思ってます。