類型化の欲求と血液型性格診断

血液型性格診断が人口に膾炙しているのは、一回それっぽい研究結果が広まってしまったから、というだけではなく、人を類型化したいという欲求が強いからなんじゃないかと思う。4つに分けるなんてのは乱暴にもほどがあるけれども、たった4つだからこそ覚えやすいという点も大きいでしょう。みんな自分の星座とせいぜいそれに伴う性格といわれているものくらいは覚えているかもしれないけど、相性までは覚えてないでしょう。
「自分としての」相性を作りやすい、というのもある。12個の星座に対して、自分は何座とは相性が悪いんだよね〜と考えるのは大変だけど、何型とは、というのは今まで出会ってきた人の相性のよしあしと血液型を比べて、それっぽいところを抽出できれば簡単。往々にして、同じ血液型でも相性のいい人と悪い人がいるものだが「基本的には」で片付ければ済む話。

クラシック音楽で食べ物がおいしくなる!?」という記事を批判していた大学教授が、同時に血液型性格診断に肯定的であったという話

2009-03-16

科学的思考能力の持ち主であっても、類型化の欲求には勝てないのだ。一般人に信じられてしまうのもむべなるかな。