消費税を増税したら税負担が公平になるってのはホント?

法人税下げろ消費税上げろ論のときにいつもわからないのは

  • 法人税下げればその分で給与が上がるから消費税増税分の消費の落ち込みを防げる
  • 法人税下げないと日本企業の競争力がなくなるよ
  • 消費税はみんなが負担するんだから公平だよ

あたりですね。
最初のは、平成不況のただなかで、「こういう状況なんでもうちょっと我慢してくれ云々」といわれて結果として「企業業績過去最高、役員報酬過去最高、従業員給与現状維持」の状態が長く続いたことの不信感がサラリーマンに根強いよね。これ解消しないと納得させられない。
2番目は確かに諸外国に比べて法人税が高いから、外国企業が日本に来ないというのはある。でも、下げて内部留保されるよりもちゃんと動く金として回してもらったほうがよくない?経費の範囲を増やすとか一括償却対象を増やすとかさ。
3番目は何をかいわんや。低所得者層は収入に対して消費の割合が高いでしょう。それも、必需品の割合が。

そこで労働者ひとりあたりが高齢者を支える税負担が非常に大きくなっていくのですが、ここでサラリーマンの所得税や企業の法人税に財源を頼っていたら、日本経済の活力を大きく奪う結果になってしまいます。
お金持ちの老人からも公平に税金を負担してもらうためには消費税しかありません。
消費税ならお金持ちの老人が美味しいものを食べたりして贅沢するときにも税金が取れます。
消費税は不公平感が少ない税金なのです。

サラリーマンなのに消費税アップに反対するのは脳ミソが溶けているとしか言いようがないと言う件に関して : 金融日記

これは、労働収入にばっかり税金かけやがって!生活にも税金かけろや!という話?。でも、これの前提には、老人とかの収入がない人には十分な資産があって、税金を払う余裕がある、というのがないといかんよな。資産の少ない老人に取ってみれば、必死に所得税とか年金を払って、引退後ようやくかつかつの年金暮らしで生活してたらさらに税金搾り取られる羽目に、じゃあ所得税で払った分返せ、みたいな気分ですよね。
消費税は累進税率じゃないし、消費が発生しないと取れないから、貯金が大好きな金持ちからは大して取れないし、生活必需品以外のものの消費が落ち込んだらいくら法人税が安いからと言っても企業の業績に響くだろうし。
脳ミソ溶けている、と言われてもうまく行くためのばら色の前提だけを見せられても納得感がありません。
「消費税ならお金持ちの老人が美味しいものを食べたりして贅沢するときにも税金が取れます。」こういうあおり文句は「消費税なら貧乏な老人が粗末な食事をしているときにも税金が取られます。」という逆のあおりにもなりがち。もちろん、額にかかる税金だから、後者は少なく、前者は多い。そのことをもって公平というなら確かに公平。
かといって、消費税を累進的(もちろん、合計ではなく、単価に対して)にしたら、高いものを頑張って買う、ということに壁が出来てしまい、身分社会みたいになりかねないけど。