ヱヴァQ感想(ネタバレじゃない)〜考えるな!感じろ!

ネタバレ書いといていまさらですが、ネタバレじゃない感想。
もうね、のっけからわけがわからないわけですよ。なので、いろいろとあきらめて、そこで語られていることに集中しようと思ったのです。
あとになって思い出してみると、いろいろと考えることもできるんだけど、少なくとも見てるときは???????????ですよ。
2回目をみないとわからないんだろうなーと思いながらも、身を任せて没入すると、そこには新たな地平が…ないよ!全然ない!底なし沼だよ。

正直に結論だけ言いますと、ありかなしかというと、映画としてはなしだろこれ。B級ゾンビ映画じゃないんだから。よくわからない原因でゾンビが出てきていっぱい殺されて最後に謎の爆発によって助かりました!ってレベルだよこれは。

読者に挑戦型ミステリってさ、答えに至るまでの明確なロジックがあって、それもうまくできてないと何通りか解釈できるようになってしまっていまいちすっきりしない(東野圭吾の「どちらかが彼女を殺した」みたいな答えが明示されていないものだとなおさら)。

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)

であるならば、明確なストーリーを楽しむべきじゃないか。でもそれがプロットだけ追うとどうにもAが起きました。Bが謎でした。Cが謎ですがDが戦って痛み分けでした、みたいで話の骨格がない。
少なくとも、どんなに頭をひねっても答えに至るための言葉とロジックはどこにもないから。


これってつまり壮大な予告編じゃん。であるならば、考えるのではなく感じるのが正しい鑑賞方法なんだろう。次の映画に向けてwktkするためだけの映画。設定資料集でもつなぎで出しときゃよかったんじゃないの?

破のときに映像としての感動があったのは、美麗な絵面のおかげではなく、たとえば、そこにエヴァが疾走するだけの理由があり、その理由を満たすためのパワーを描写していたからなんだと思う。動くことに必然が提示されない美麗なだけの映像は、感動に値しない。もちろん、切迫感みたいなのはあったよ。でも、それが「知らせない努力」のための台無しになっていた。それに、ピアノの描写は技術力の博覧会でもしようと思ったのだろうか。

僕は予告編を見たかったのではなかった。もし、2本で1本である作品なら、2本作ってから公開すべきだったんだろう。

これがエヴァだ?本当にそうかな。

希望的観測をすると、このもやもやがすべて埋まる完結編が用意されている。はずだ。でも、そうであればなおさら、同時に公開しろよという思いは深まるのではないか。それとも庵野監督は僕らの斜め上をいくのだろうか。

製作者側は、僕達に何かを伝えたかったのかもしれない。でも、それは次回作のハードルを限りなく高くまで上げただけに見える。ぜひとも世界級のハイジャンプを次回見せて欲しい。

これだけ言っても完全に否定する気になれない自分がいるんだけどね。