学生レベルの「即戦力」とか役に立たないか使い捨てですから〜

即戦力で話題といえばこの人。
世界一即戦力な男・菊池良から新卒採用担当のキミへ
何がどう即戦力なのかさっぱりわからない彼にオファーは殺到したそうですが、ここもなにがなんだかわからないことで有名な会社、LIG社に採用された模様です。

そんな世界一即戦力な僕が、2月に公開した僕の就職活動サイトなのですが、おかげさまで沢山の反応をいただき、その中でも特に熱心に僕の事を誘ってくれた株式会社LIGさんに可能性を感じ、この度、インターン生として入社する事になりました

世界一即戦力な男、菊池良が株式会社LIGに入社する事になりました。 | 東京上野のWeb制作会社LIG

うん、即戦力だね(震え声)

真面目な話をすると、即戦力ってのは業界にもよるけどすでにその仕事に必要な能力を持っていて、かつ、「自分で成長できる」人材のことかなって僕は思いますね。なぜ成長できることが大事なのか。企業での研修やら教育やらで叩きこむ(実際に叩きこめているかどうかは別として)のは成長の仕方なんですよね。

で、イケダハヤト師がまたご高説を。

社会人の中には未だに「学生時代は遊んでおけ!」みたいなアドバイスを与える人がいますが、あれは嘘です。

[注意] 「学生時代は遊んでおけ」というアドバイスは真っ赤な嘘 : まだ東京で消耗してるの?

ほうほう。

学生時代に遊んでいてもよかったのは、企業が新卒人材を育成する余裕があった、幸せな時代の話です。

企業の体力がなくなってきていること、長期雇用が一般的ではなくなりつつあることなどを要因に、企業は新卒学生にも「即戦力」を求めるように変化してきています。

[注意] 「学生時代は遊んでおけ」というアドバイスは真っ赤な嘘 : まだ東京で消耗してるの?

えーと、新卒人材の育成と長期雇用というのは勤め先の基本方針なんですが…ま、個別の事情を語ってもしかたがないのですが、時代って言ってしまうほど世の中は変化していませんし、即戦力なんて幻想にすぎないことをみんなよく知っているので求めていません。たまたま即戦力的な人がいたらありがたいけど、だからといって研修を省略することはありませんし。

「遊ぶ」以外にぼくがおすすめしたいのは、「ポータブルなスキル」を習得することです。ポータブルなスキル、つまり、「明日違う会社に入っても、すぐに使えるスキル」です。

[注意] 「学生時代は遊んでおけ」というアドバイスは真っ赤な嘘 : まだ東京で消耗してるの?

そんなスキルが学生のうちに身につきますか?僕はそんなスキルを持っている人別に要らないです。それよりも、IT業界であればソフトウェア工学や統計などをきっちり勉強して来ました、の方がいいし、プログラムのスキルだったらそれはむしろポータブルかもしれないけどここで言っているスキルってのとはちょっと違うよね。

・テキストコンテンツの制作
・ウェブマーケティング
・ウェブ制作、ディレクション
・編集
・パブリックスピーキング(プレゼン)

[注意] 「学生時代は遊んでおけ」というアドバイスは真っ赤な嘘 : まだ東京で消耗してるの?

なるほど、持っているね。どのくらい?客観的に定量化して説明できるスキルとして持っていますか?本当にこれだけスキル持っていたらこれで食うことができると思うんだけど、食える自信あるのかな?あるんだろうなあ(ため息

あまり偏りがあっても危険です。火の魔法しか使えない魔法使いは、火に強い魔物が多い戦場では活躍できません。火だけではなく、他の属性魔法も習得しておきましょう。

[注意] 「学生時代は遊んでおけ」というアドバイスは真っ赤な嘘 : まだ東京で消耗してるの?

エクセルだけじゃなくてワードも使えたほうが良いよね!

うーん、スキルスキルっていうけど本当にこれが「即戦力」につながるスキルなのかなあ。そもそも仕事って作業のことを言っているのかなあ。

そう、即戦力というのは「作業者」のことを意味していることがほとんどなんだと思いますよ。特に学生レベルであれば。企業としては、作業者ではない、自分で必要なことを考え、創出し、実行している人のことを「即戦力」ということがほとんどです。ぶっちゃけ、中途採用で上で述べられた「スキルがあるから即戦力ですよね」とか言われても???です。僕が即戦力とみなすためにはまず実績から。どういうプロジェクトでどういう立場でどういう仕事をどう進めてどう結果を出したか、しか興味ありません。スキルはあくまで手段でしかないので、「即戦力」というためには作業スキルだけでは全く不十分。

なお、学生時代に「遊んでおけ」というのは修辞です。遊ぶというのがバカみたいに楽しんでおけではなく、「いろんな経験を積んどけ」であることは即戦力レベルの人材には当然理解可能な修辞です。はい。学生諸君は妄言を真に受けずに「ちゃんと」遊んできてくださいね!

とはいえ、外国の企業ばりにインターンだなんだという話が増えてきたのも確かです。きちんと働き方の経験を積んだ上で、自分のライフスタイルに合った企業に就職する(理想論でしかないけど)という形態が増えたほうがよいよね。でもそれって自分で身につけるスキルとはわけが違いますし。ベンチャーで下手にインターンやると作業者としての労働力搾取をされる可能性もあります。

就職後役に立つのかわからないようなスキルを磨くことに邁進するよりは、大いに遊ぶことからたくさんのことを学んで欲しいと思うわけです。繰り返しだけど、知見を深めるための遊びとそうでない遊びがありますからね。まあゲームやっててもそこから学べることはあるから何がダメとか言わないけど。ただ、世の中をきちんと捉えておくことと、自分にとって仕事とはなんなのかきちんと地に足の着いた考えを持つこと。これは大事だと思います。そのためにも遊ぶってことがより大事なんじゃないかな。