弱者が仕事をやめることとは

僕は転職とかしたことないし、わかんないところがたくさんありますけどね。

ブラック企業云々に関していえば、「辞めればいいじゃん」というアドバイスは一見無責任ですが、「辛くても頑張りなよ」というアドバイスよりはよっぽど、その人にとって有益です。身体壊すくらいだったら、さっさと逃げた方が良いんですよ。心身が健康なら、なんとでもなります。

ブラック企業、嫌なら辞めれば? : まだ東京で消耗してるの?

一見正しいのですが、ちょっと考えてみよう。これは果たして「アドバイス」?これが無責任なのは、辞めた後どうする、というビジョンを全く提示していないことです。単に背中を押して欲しいだけの人には有用かもしれないけれども、やめて具体的にどうする、というところがないと人は中々行動に踏み込めません。もし「なんとかなる」としたらそれこそ無責任でしょう。自分の人生が身軽な人は他人の人生も軽いのかもしれないけどね。そして、暗黙に「心身が健康」であることを前提としています。まあ「辛くても頑張りなよ」もアドバイスにもなっていないわけですけどね。

しかし、堀江さんに絡んでくる人たちの弱者根性はとんでもないですね…。

ブラック企業、嫌なら辞めれば? : まだ東京で消耗してるの?

ブラック企業を辞めたくても辞めれない弱者をナチュラルにDIS。ほんとアドバイスしてんだか批判してんだかはっきりした方がいいよ。

「起業する能力がない人」なんて、ほとんど存在しませんよ。ましてやツイッターで人に絡むくらいの能力があるなら、起業は確実にできます。強者を「下から目線」で攻撃するためだとはいえ、そんな簡単なこともわからないというのは、ちょっと鈍感すぎるでしょう。

ブラック企業、嫌なら辞めれば? : まだ東京で消耗してるの?

これこそ無責任すぎるww起業する能力なんて確かに誰にだってある。というか能力じゃなくて手続きだからねそんなの。で、それで生きていけんの?重要なのそこでしょ?

「会社を辞められない」という不安の根源は、自分の「能力の低さ」とやらを自分で認めてしまう、その自己肯定感の薄弱さにあるのでしょう。

自分を適切に愛する力があれば、根拠なき自信が芽生えます。そういう自信家は、何度失敗しようが、「今回は運が悪かった」と諦めずにチャレンジし、運が良ければそのうちに成功者となります。

ブラック企業、嫌なら辞めれば? : まだ東京で消耗してるの?

さすが自己愛にかけては誰にも引けをとらない師のお言葉ですな。ちょっと穿ち過ぎじゃないですかね。

にしてもさ、根拠なき自信とやらで運が悪ければどうなるんでしょうかね。運が良ければそのうち成功者って当たり前じゃん…そこに至らず転落する人がどんだけいるのよ?

この日本は、一応セーフティネットが存在しますから、どうしようもない困窮状態になった場合は、生活保護などの仕組みによって、なんとか依存して生きていくことが可能です。些細な失敗で人生が破滅しないために、ぼくらは日々税金を払い、社会制度をつくっているわけです。

ブラック企業、嫌なら辞めれば? : まだ東京で消耗してるの?

ここだけは正しい。でもそのための原資になっているのは大抵「企業」という組織が稼いだ結果。何事もバランスの上に成り立っているのです。ここでDISられている弱者だって働いて稼ぎたい。ブラック企業が死滅して欲しいのはもちろんですけれども、なんでもかんでもブラックだ社畜だ弱者だって言って批判するだけではなくて、適切な選択肢を用意するってのがアドバイスってもんじゃないですかね。少なくとも「じゃあ辞めれば?」というのはあまり一般論として提示すべきではないかな。まともなバイトのほうがマシな真ブラック企業ならともかくね。