なんだこのバカな話は。

いわゆる一般人の方々がですね、血液型性格診断を信じてしまうのはある程度仕方がないと思うのです。なぜなら、その「当てはまる」という話そのものにトリックがあるからです。「そういえばそうかもしれない」とか「確かに”これについては”当てはまる」の積み重ねであたかも自分がその集団に属するかのように思うわけです。特に欠点については低血圧だから朝が弱いんですと同等の格好の言い訳になる分積極的に当てはめがち。
ところで、既にはてブでは世紀の釣りネタ扱いされていますが、これ。http://www.future-planning.net/x/modules/news/article.php?storyid=2061
何このサンプルや調査結果。竹内ってのも今更感がありますが、単に日本人が全世界でもまれに見るABO型の均等分布を持っているから持ってくるデータによっては望む結果がいかにも出ているかのように装いやすいのです。
まあ、もちろんトンデモ扱いされるのを覚悟で主張する分には構いません(FPNなんてどうせ世間一般に認知されたメディアじゃないですよ、と開き直っているのであれば、だが)、と言いたいところでありますが、今回のこれはいかん。絶対にいかん。なぜなら、病気罹患率なんていうものに触れているからです。つまり、これを信じるような人が出ると故無き差別に見まわれない事もないというわけです。ハンセン病の例をあげるまでもなく、人の病気に関連した差別は根深いのですから、例えデータの引用であっても軽軽しく扱うべきではないのです。そして、前述したように血液型性格診断は日本人に(誤って)広く受け入れられている話なので、一度火がつくと簡単に燃え広がります。
大体、血液型で保険料に差があるなんて聞かないということは、少なくとも統計的に(保険会社の持っているデータは膨大であろうし)血液型による差が有為に認められたということは今のところないと言い切ってもよいでしょう*1
次の記事が「交通事故と星座の関係について」らしいという時点でネタの可能性が無きにしも非ずとはいえ、前述の理由にてこの記事は大変問題であります。もしネタなら即刻謝罪すべきであるし、本気で言っているのであれば一度心理学の先生に取材をしに行ったほうがよいですね。

*1:これも裏を取っているわけじゃないけど