マジコンとWinny、ダガーナイフ

マジコンは違法です、というのにはちょっと違和感があるのは確かだ。そもそも、ゲームを買うというのはどういうものを買ったことになるんだろうか。そのゲームを遊び倒す権利?難しいシューティングややたら時間のかかるRPGを遊び倒すことは結構難しい。少なくとも、誰にでも出来ることではない。まあ、時間がかかるという点では超大作BOXセットDVDなんかも同じではある。ただ、早送りして余計と思われるシーンを飛ばす権利くらいはある。
かつてのときメモ事件みたいな改造は同一保持権をどうたらってのも個人の問題のような気はするんだよね。
それでも、マジコンが跳梁跋扈している現状に問題があるのは、主に使われるのが違法コピーを利用するためのツールになっているからだよね。

もちろん現在のところは、複数のゲームカートリッジを持ち歩かなくても複数のゲームが楽しめる、というマジコンのメリットは認められるけれど、ただ、現実としてマジコンがどのように利用されているかといえば、まともじゃないところから仕入れたゲームのROMを動かすためってのが主な目的だろう。

マジコン自体は悪くないよ、でもマジコンをどう使うの? - P2Pとかその辺のお話@はてな

まあ、そうなんだよね。マジコンが単に改造コードを入れたらどうのっていうツールだったとしたら、まだ問題は起き辛かったかもしれない。複数のゲームを持ち歩く便利機能っていう建前は、ポエムを配布するツールなんだというWinnyの言い訳に似ている。
どんなに建前があっても実態として主たる利用方法が違法行為の媒介になっているものは認められがたいだろうし、その本来の利用方法である、という建前のほうもろとも潰してしまうことになりかねない。他を巻き込んだ一種の自爆テロだよ。おかげで、ダウンロードは違法化されようとしている。あれだけ違法化の弊害をみんなが叫んだにもかかわらず。現実の悪の前に建前は無力である。
なので、単なる改造ツールとしてのマジコンを肯定するためには、違法コピーの作動に使われているマジコンの排除は必要なわけだ。世の中は建前で出来ているわけではないというのが現実だから。いくらマジコンの(P2Pの、刃物の)正しい点を声高らかに謳いあげたとしても、主に違法な用途に使われている、ということがその点を台無しにしているのであるから。