「バカ」を罵倒に使うのは頭の不自由な人を無意識に差別していることの現れである

何かしらの欠陥を表す言葉を罵倒に使うのはなぜかって言うと、罵倒として有効だと思われているからだよね。つまり、罵倒に使っている人も、それを差別表現だという人も、正常があって欠陥がある、欠陥があるのは悪いことだ、と思っているのだ、と言えなくもなさそう。
実際には、能力を持たざる人を差別するつもりなんて毛頭なくて、持っているはずの相手だからこそ罵倒に使うんだよな。いや、もちろんガチで差別意識に基づく罵倒(「このチョン野郎が」とか)もあるけど。
というような議論を適用すると、バカにバカというのはバカであることをあげつらっているわけであり、ガチで差別表現なわけだ。真にバカでないと思っているからバカと言って罵倒している、というのであれば、それでよい。そこには本当のバカに対する差別意識があるわけではなくて、その場で対峙している個人と一対一の関係での物言いでしかない。バカにバカというのが事実を指摘しているのであるから許される、とするのであれば全ての事実を指摘している差別表現は許される。
いやね、程度の問題だと思いますよ。何がどこまで許されるかは。ただ、インターネットで罵倒するということは、罵倒している相手以外にもその言葉を投げかけることになるわけだから、許される範囲は結構狭くなるのではないかとは思う。
言葉狩りとはちょっと違うと思うんだよね。文学者でもない限り、そこに必然は見出しにくい。それが議論に必要か、という点は問題になったら必ず問われる部分だと思う。