「自分の頭で考えた結論」

だいたい、トンデモとかに騙されるのは、「鵜呑みにしてはいけない」の欺瞞 - novtan別館でも書いたようなことなんだけど、いったんは自分で考えた、という体裁をとることによって結論を受容しやすくなる(拒否しにくくなる)という点が効いている。
陰謀論とかは、まず、目の前で信じられている事象の拒否に頭を使わせる。もっともらしい(実際には怪しげな)証拠と論理(オッカムの剃刀的にはどうも複雑すぎる話)を提示して、ほら、考えて見なさい、と。
で、確かにそういうこともなくはないよなあ、と思ってしまったら引っかかり始め。あとは、エビデンスの検証をいかにさせないように、さもそれが正しかったかのように畳み掛けるだけ。「一度は(半信半疑ながらも)納得した」という心理がその後の話を拒否する気持ちを薄めてしまう。
鵜呑みにしない、ってのは、世の中一般で言われていることを信用しない、ということでは決して無くて、本当は、どんなに理屈としては成り立っていても、エビデンスがないことは必ず留保の姿勢がいるよということで、また、社会一般的に言われていることの大半はそれなりのエビデンスはあるよ(もっともたまにひっくり返るけど)、ということを見過ごしてはならない。