2値で結論を出したい人たち

放射能の影響について、ある/ないの2択で正解を知りたがる人が結構いるみたい。いや、放射能の問題に限らずだね。
実際には科学が出す答えって、多岐に渡るパラメーターにより動的に決定されたりする。みんな大好きダイエット効果なんてその典型で、その効果は非常に限定的(かつ大抵非現実的)な条件を伴っているんだけど、明快な答えが大好きな人は「効果がある」という答えに満足し、それ以上の説明を求めなかったりして。

もともとそういうのはある種のプロパガンダに近いもので、曖昧な答えをあえて明快な言葉に置き換えている。もとより誠実な話ではないけど、所詮、マーケティング戦略のレベルの話であるから許されているんだと思うんだよね。

そういうある種のマスコミによる洗脳にかかっちゃってる人たちは、今回の放射能の影響について非常に曖昧な答えしか出てこない状態は耐えられないんだろうかね。

本当は「その程度であるわけねーよバーカ」と言いたい専門家が山ほどいるんじゃないかと思っているんだけど、YES/NOを明快に言うこと自体が不誠実な態度であるからして、そうは言えない。だからこの仮説が正しいとしたらとかこのデータがどうとか今後何十年か影響分析をとか言うしかない部分があるんだよな。

もっとみんなが「YES/NOじゃないけど明快」なモノの考え方に慣れていたら、そういう混乱は起きづらいのだと思うんだけどな。

これなんか典型的なアレ

「よくわからない」んじゃなくて「よくわかろうとしてない」のだから幻想に怯えているというやつであるよ。お化け怖いってね。「50年黙ってろ」って思っちゃう人は本当に50年黙ってたほうが良いと思うなあ。