国歌をめぐる環境

卒業式シーズンになり、今年もニュースになりますね。橋下大阪市長の件もあり、大きな盛り上がりを見せています。
そんな中、興味深いまとめが。よくある質問と回答(その2 国歌についての国際常識) - Togetter
一読して思ったのは、いろんな国で、それぞれの事情で、国家を歌うかどうかはニュースバリューがあるんだなあ、ということでした。少なくとも、取るに足らない、どうでも良い事であれば、こんなにいろんな話題はでて来ない。
日本の特殊事情として、移民が少なく、識字率が高く、義務教育がきちんとなされ、歌が短く、歌う機会が多い、という部分があり、日本において「国歌を歌わない」人は多くても「国歌を歌えない」人はあまりいないのではないか。そう思ってみると、海外では国歌が歌えない人がたくさんいる時点でもう結構話が違います。まあ、第二第三の国歌みたいなものがよく歌われ、愛国心をあらわにしていたりしますので、別に国家知らない人が多いことが愛国的なるものを気持ち悪く思う人が多いと言う理屈にはなりませんけどね。
世界の代表的な島国であり、日本と同様の立憲君主制であるイギリスにおいても、サッカーの代表選手が国歌を歌わないのが問題視されたりします。その一方でスコットランド人は国歌を毛嫌いしていますね。違う国だから。
日本は少なくともある程度国の形が定まってから、別の人種の侵略に晒されてない集団ですから、抵抗感のない人が多い反面、日本の侵略を受けた国では日本の国歌は侵略の象徴の一部ではあるでしょう。
学校行事での国歌演奏は、個々の事情を斟酌しない、儀礼としてのみ意味のある行為であると思っていますが、世界の常識としても、もめないとおかしいし、また揉めるのが社会の健全性を示しているのだと思ってしまったので、歌いたくない派の先生方には申し訳ないけどこの揉め事が続くのが教育の一種だよなと感じた次第です。