システム屋はこうしてあなたからボッタクる

元増田には失望しました。ネタマジレスされてからって更に「丁寧に」煽ったらブクマを集められないという体たらく。仕方ないのでシステム屋がどうやって素人を食い物にするのか、丁寧に解説してあげましょう。

いずれにせよ貴方はシステム屋にボッタクられる

「良い子、悪い子、普通の子」という幻想

企業が良心的かどうかはさておき、企業というのは所属する従業員に十分な報酬を支払わなければなりませんし、株式会社であれば株主に配当しなければならないという使命を持っています。近年では企業の社会的責任(CSR)ということも意識しなければならず、大変です。
継続してお金を生み出してくれるライセンス商売ができていない大抵の受託開発屋さんはショートする工数、遅延する支払いに苦しめられています。

ええ、善悪じゃないんです。そこに必要なのはただ金です。ボッタクリ?トンデモナイ。企業が生き延びるためには「毟れるところから毟る」くらいの精神が必要なんですよ!これを苦にしてストレスで死んじゃう経営者なんかもいるんですよ!でも、従業員に給料が払えないのは「悪」ですからね!

5社に相見積もりを求めた貴方は、内4社に完全なタダ働きを強いるのです

ええ、ええ、そのただ働きの原資はどこからでるんでしょうかね。もちろん、契約した会社からです!(な、なんだってー?
いや、別にカルテルとか談合とかそういうんじゃないんです。長い目で見たら営業費は全体のコストに還元されるだけなんです。ただ働きを続けた結果、クビが回らなくなっちゃう競争力の低い会社も存在するんですけど、どのみち見積もりの費用貰ったところで回らないクビが回るようになるわけないので一緒です。

だって空振りした相見積のコストは、どっかで回収しないといけませんもの。営業人員が1回訪問してペラ2〜3枚の見積もり書を1回出すのに3万円のコストが掛かるとして。利益率1%の会社だとしたら、売上ベースで300万円の仕事をこなさないと出せない大金ですよ?

大体SIerの営業利益って案件ごと25〜35%くらいじゃないかなー。そのくらいじゃないと経常赤字になりますよ。規模にもよるけど。

IT 業界に会社が5社こっきりだとしたら、1回の受注で回収しなきゃいけない営業コストは(見積もり関連だけで)15万円ってことです。まあ貴方の会社にそっくりそのまま転嫁するのでいいんですけどね。

そう、見積もりを出せば出すほど最終的には業界に貢献しちゃいますから。かと言って絞れば絞るほど素人を喰い物にできるチャンスが到来しますから。

役に立たないコンサルタントを回避するためのコンサルティング

コンサルタントは罠です。SIerと組んでます。あいつら自分たちじゃわからないところをSIerに丸投げした挙句、「遅れたのはSIerが資料ちゃんと出さないからです」って平気でクライアントに言いますから。いいですか、コンサルタントにシステムの相談しちゃダメですよ。余計なカネがかかるだけで得るもの少ないですからwww
でもね、コンサルタントが必要なことも有ります。業務ね、業務そのものがアレでシステムはその解決策の一部って時。業務プロセスの改善をSIerに丸投げしちゃダメです。SIerってそんな案件を虎視眈々と狙ってますからwww。
いやね、ようは業務プロセス改善=沢山システム化してその内容抑えてるの自分たちだけにして切るに切れないSIerとして永遠に保守費用でちゅーちゅー吸い続けるっていう夢抱いてますからww
ぶっちゃけシステム費用を安く上げるためのコンサルティングなんて開発費用の一部がコンサルにでてってシステム屋がよりプアなシステムしか作れなくするだけの仕組みですから。安物買いの銭失い以上のヤバイ何かですよ。
というわけで、存分にシステム屋にボッタクられたほうが多分幸せです。

発注業務で舐めプ、死ぬ気ですか? ホント発注業務は地獄だぜ! フゥハハハーハァー

「契約書に書いてないことはしません。追加したかったら別途契約して下さい」プロジェクトが佳境に入ってからちょっとしたミスに気がついてシステム屋の営業に声かけてみたらこれだよwwwお前ら仕事舐めてんの???
いいえ、仕事を舐めているのはあなたですね。あの時「ま〜別にトイレなくても困らないし」と同等のセリフはいて値切ったのはあなたですよ〜

ということになるともうどうしょうもないよね。
でもね、契約の時点で何がどうなるなんてわかんないじゃないですか。そんな時は分割発注!要件定義以前と要件定義後は別ですよってね。でもね、要件定義すると大抵は「あれ、想像より大変じゃねこれ?」とかなりますね。お値段倍になります〜ってね。期間も倍になります〜ってね。え、間に合わねーじゃんそれじゃ。もしかしてこいつらに頼んだの間違いじゃ…
そこで「期間を半分にするには倍の人数を投下すればいい」メソッドの登場です。いやいや、倍じゃ足りないんですよ。3倍くらいないとね。あなたが早く要件定義を進めないからこうなったんですよ!うちは悪くないんですむしろ犠牲者です。システム屋舐めんな!

問題は発注業務じゃないですね。契約内容ですね。分割だろうが一括だろうが話は一緒です。むしろ一括でどーんと投げたほうが「いやこんなんじゃ検収通せないしwww」とかいってシステム屋にプレッシャーかけられるかもしれませんね。まあ十中八九手抜きシステムになるか訴えられるかですけどw

同情と泣き落としは最後にして最強の手段

ええ、ええ、システム屋さんはいつも虐げられていますからね。同じような境遇になったあなたにもしかしたら同情してくれるかもしれません。でもね、「ああ俺にも家庭があるんだよな。子供には全然会えないから知らない人呼ばわりされるし、妻には親の介護はもう限界って言われてるし、犬は俺を家族の最下層だと認識しているし、猫は近づいても来ねえ。みんなこの仕事が悪い。つまり目の前にいるこいつが悪い」とかそういう気持ちを喚起しちゃうかもしれませんね。出刃包丁出すまでもなくストレスマックスのシステム屋にあなたは…

いやいや、そんなことめったにありません。めったに。多分。どっちかというと泣き落とすはずの相手がプログラム持ったまま逃亡して出家しているかもしれませんよ…

(おまけ) 良いシステムが作りたいのかい? じゃあ僕と契約して、魔法少女になってよ!

お国が出す RFP に絶望することしばしばです。私だけでしょうか?

ああ、あれ今やってる会社にしかわからない書き方しているところとかたくさんありますしwおんなじ会社に連続して発注できない仕組みになってますけどわかっているところでローテしてしまえばわかんない人たちが割り込むの難しいですしww

ええ、某巨大金融機関の民営化(バレバレである)の際のシステム検討のお仕事(というか極秘会議だなアレ)になぜだかほんの少しだけ関わったこと有りますが、なんだか話した内容と全く違う話が新聞にリークされてて度肝を抜かれたことがありますな。

お役人様システムはどうも費用のかけ方がチョー微妙な感じになっていますのでね。もっとボッタクられてくれないと良いシステムできないんですよ。ええ、長い目で見れば最初に金かけたほうがお得なんですよ。それはみんなわかってるんですよ。でも会計年度ってものがあるんですよ。

システム作るのに「今年の」予算とか考えてたらダメなんですよ。きっと。