議論

Webで誰かを説得しようという試みはたいてい無駄

どころか、自分はこう考えている、考え方が違うのは仕方がない、という合意すら得られることはそう多くない。ウェブみたいなオープン環境(それは、目に入ってしまうかもしれないけど、気にしなければよい環境でもある)において、そもそも考え方が違う同士で…

内心の自由と表現の自由は等価ではないよね

三周以上は遅れているたぐいの議論だから書かないけど。 所詮内心の自由も紐付きなんだけど、緩くて伸びるからね。ディック的未来がお望みならば。

理論的に俺が言ってることは正しい

「俺は頭がいいから俺が言っていることが正しいことはわかっている。ソース?まず俺と同じくらい頭が良ければ理論的に正しいことが自明だと言うことはわかるだろう。正しいことがわかるのであれば、必ずソースが見つかることも自明だ。つまり、俺と同じくら…

藁人形への転換点

某所での議論を見ていてちょっと思ったんだけど、まともな応答が急に藁人形への攻撃に転換してしまうポイントの一つに「反論への反論への反論」あたりがありそう。 最初に反論をしたところ、誤読や解釈の相違を指摘するような反論を更に受けて、それに対して…

罵倒と芸と、あなたとわたし

罵倒ってのはそれを行うに足る対象に対する怒りの発露であるわけだから、指摘をするためにはあまり向かないよね。その怒りが正当なものかどうかはおいておいても、罵倒で芸人と認められている人は相手を単にバカにするだけにとどまらない何かを感じさせるも…

誘導尋問

こういうのは誘導尋問に当たるというのを理由つきで述べた後の例としてハスカップ氏が上げているこれ。 例:全面可視化に賛成なのに民主党案に無条件に賛成しないのですか? (全面可視化に反対ですか賛成ですか中間で条件付きですか?) 最近の司法研修所で…

不毛な議論ではあるよなあ

気持ちはわかるけどね。科学の世界ではニセ科学との議論は避けるのが基本です。俎上に乗ってしまったら、そのことをもって「科学的論争」をしたと喧伝されるからです。そこでなされたのが科学的検証の俎上に乗せない(乗せる価値が無い)ことの決議だったとし…

当事者抜きバトル

エントリ主とそれに対する指摘者の間では話がそれなりに完結しているのに周りが余計なツッコミをしていてさらにそれに対する元の指摘者の側でいらん煽りをしている、みたいな状態が出来ると誰が何のために議論しているんだかさっぱりですね。 2009-05-22コメ…

やってもいないことを責められ、やってもいないことを自慢する

無自覚は罪!とか言われると、そんなことしらねーよと思ったりする。そういっている人は全てのことについて他者にそういわれない人生を歩んでいるのか?単に自分の思想と社会が合わないことの原因をその思想を持たない人の無自覚に押し付けているだけではな…

ブログ小宇宙

非賛同意見を排除することを小宇宙に例えられるのはなんだかおかしい。小宇宙ってのは閉塞空間を意味するのではなくて、宇宙の一部なのに宇宙そのものかのように神秘的なもののことを指すんだよね。さしずめ、ウェブの言論空間は小宇宙といったところ、なん…

言論と肩書きとウェブ

直接某争いには関係ないが思うところがあるので書いておく。携帯で書いているのでうまく書けるかわからないが。 そもそも、ウェブでの議論は内容が大事で、誰がそれを言ったのかが大事ではない、無論、議論を成立させるには誰、の認識はできる必要はあるがそ…

ネットの議論で揉めるモデルケース

モトケン先生と小倉先生の争いがエスカレート気味です。 ついにネット上で収まらなくなって現実に波及してきました。 しょうがないんだよね。これは。外野的にはどうでもいい争いではあるんですが、当人にとっては職業の適格性をかけた戦い(というと大げさだ…

相対的に優れていることだけを論拠にすると寂しい議論になる

くだらない話に対するくだらない反論。元の話よりまし、ということで勝った負けただなんて騒いでいても、くだらないことには変わりがない。

AのいいところとBの悪いところを比べたらAが良いに見えるに決まっているだろこのバカチンが!

というイライラ。論破した気になっているところが腹立つ。と、まあそういうこともあります。自分の意見を強く主張しようとするとこうなりがちでありますね。気をつけねばね。

途中からの属性批判はある種の敗北宣言

最初から属性のことを批判していたのであれば、それが主の議題でありますからして(属性批判の正当性はさておき)議論としては間違っていません。けれども、途中から「そもそも〜に所属する」と言ったような、しかも議論の本題とは関係ない属性の話をしだすの…

議論以前の問題

どうも取り留めのないエントリに変なブクマがつきました。 OguraHideo その発行する雑誌で特定の個人をかなり悪し様に罵ることが好きな宗教団体に属する人が、それよりはかなり穏やかな個人批判すら許さないが自分が特設ブログで匿名さんを手足として個人攻…

属性による個人批判が好きな人は、属性で批判されることが大嫌い

他者をその属性に基づいて批判する、というのは個々の特性を見なくていいから楽チン。もちろん、属性に基づく傾向分析、みたいなものに意味がないわけじゃないんだけど、それをもって個人の批判につなげるのであれば、それは単なる手抜きです。で、まあ、そ…

マジコン論法

「マジコンは、一部の善良なソフト開発者の未来を奪う」的な話は、確かに字面としては正しいけれども、社会的には「ソフト開発で真っ当な商売をしている人の商機を奪い、ゲーム業界の未来を奪う」のほうがより正しい。 それ単体では言っていることはどちらも…

フルブッコにされたときは、自分を疑ったほうがよい

意見に反論はつきものと言うものですが、それでもあまりに反論ばかりでこちら側に同調する意見が全然出てこない、という状態になったときは、何かが間違っている。 以前、全レスしてみると冷静になっていいかも、と書いたことがあるけど、全レスするにしても…

誤解があるようなので先に

徹夜仕事明けなので多少なりとも頭を使う話は後日。 僕が先日書いた相手をしない勇気 - novtan別館は、僕が当事者になっている話について書いたわけではありません。自分についていっているにしてはちょっとおかしい文章だと思いませんでしたか? まあ、誰に…

相手をしない勇気

傍から見ていろいろとはっきりしているのに相手をしていると、どうも言わなくていいことを言ったり、苛立ちからか観客にとっても不愉快な態度をとってしまったりというようなマイナス面のほうが目立ってきてしまいます。 相手をどうしても丸め込みたいならと…

「批判するなら対案を出せ!」

何がしかを批判すると、こう言われることがあります。まあ確かに批判しているだけでは建設的な話にはならない。けれど、対案を出す必要性もケースバイケースですよね。 理想論を戦わせているようなときに、その論に決定的な瑕疵があり、到底受け入れられない…

手段に良いと悪いがないわけないと思うんだが

目的のためなら手段を選ばない、という言葉は、手段を選ばないことに対する否定的なフレーズです。目的という大義名分があっても手段はできるだけ適切にね、ということ。 治安を維持するためだから警察が市民に銃を突きつけて回っても良いか。例が極端か。 Q…

単純なモデルと誤った仮定

単純なモデルはいろいろな条件をオミットしているわけだから、現実に合わない点というのは当然出てくるし、ツッコミどころもいっぱいあるはずだけど、単純化が切り落としたところにツッコミを入れてもあまり反論として有効ではないことがありますね。 説明を…

FAQでは身につかないもの

ちょっと前回のエントリで言い足りなかった部分を補足。 今北産業でもいいからきちんとダイジェストを用意してあげるのも、何周も先にいっている人の役目なのかもね。 何周遅れだろうとも - novtan別館 あえて今北産業と言っているのは、2ちゃんとかでスレ…

レトリカルな疑問形

「それ嘘だろ?」は「そんなのが正しいわけないじゃん」という否定を言い換えたものだから疑問じゃないと思うんだよな。 また言葉の再定義問題になるのは面倒なのでアレだが、根拠のない疑問を抱くことが言いがかりかどうかについては「根拠のない」という部…

抽象論を個別例の是非で批判するのがアレな方向性なのか

トリアージのときも思ったんだけど、抽象論とか概念論とかで何かを語るときに、その理解を助けるために使う例が適切かどうかが重要な問題である、ということに感覚的にコミットできるかどうかであっち側とこっち側にわかれるような気がしてきたな。 例に過ぎ…

無能な味方と有能な敵

議論をするときにもっとも危険な状態になるのは無能な味方がやってきたときだろう。無能な味方はなぜかこちらの意見のもっとも脆弱な部分を誉めそやし、敵に付け入る隙を与えて去っていく。本当の敵はお前か? 有能な敵はこちらの議論の要諦を踏まえて建設的…

語るのを避けるにはどうしたらいいのか

何がしかが事実であるかどうかを語るためにはそれなりの背景知識とそれなりの見識をもった上で証拠を積み上げていく必要があり、その場に居合わせたとかではない限り、その事実は論理的な帰結でしかない、居合わせたとしてもあくまで観測者としての一視点で…

表現の自由と言説の不自由

というものがありすぎるのは、誰に語りかけるかが明確ではないウェブならではの話かもしれない。 原則と例外、本音と建前は時に区別されて、時にはごっちゃにされる。ごっちゃになったときに生じる意味のない争いはウェブが支払っている自由な言説へのコスト…