医療

小倉先生、それはインセンティブの向きが逆なんです

少しばかり話の糸口がつかめたので続けることにします。 勤務医が不足することによる「医療崩壊」を防ぐために,「医師をもっと厚遇せよ,医師に特権を与えよ」という医療側の一連の議論は,上記「医療崩壊」を防止するためには,「勤務医→開業医」の流れを…

どうもよくわからないんだけど、給料が少なくてやってられないことだけが原因で開業医になった医者ってどのくらいいるの?

別に僕も医者じゃないからお医者様を崇め奉れだとか医師は神、ミスなどない、とかそんな風に思っているわけではありませんけれども、 ※ブクマ等でツッコミが入ったので書き換え。 別に僕は医者というわけじゃないから「お医者様を崇め奉れ」だとか「医師は神…

わざわざ書くまでもないですが僕は医療系ブロガーではないですね

もうさ、絶対収入のことしか頭にないのはおかしいっていろんな人に言われているのに絶対そこには言及しないのね。つまり、ある一定の年収を得ているものは非人間的な仕事をするのは当然である、ということかな。労働基準法とかどうでもいいって考えは法曹と…

だから現状を容認して諦めればいいんだってば

医療費増額したくなければ現状の崩壊していく状況を指くわえて見てればいいんでしょ?あるいは、崩壊を食い止めるためにマスコミや患者黙らせて医療事故の刑事免責も民事免責もしろよって主張すればいいじゃない。責任は求めて待遇は上げなくて、悪の権化の…

使命感だけで出来る規模で構わないんなら問題ない

医者なんてかかれて当たり前、というのは極々最近のことでしかないというのに、社会には欠かせない大きな仕組みとなっていますよね。そういう仕組みというのは単に使命感がある人がやっていれば機能するものではないのですよ。「医は仁術」といって仁を求め…

「原因は医師の怠慢」と思わせたマスコミの責任

時事問題について適当に記事を書き飛ばしている僕のようなブロガーはもちろん常に正しいことを述べているわけでもありませんし、既存のマスコミに取って代わろうとしているわけでもありません。だから大きな口を叩く資格があるわけではありません。それでも…

救急車呼ぶ事態というのは死ぬかもしれない事態だと言うのを認識すべき

亡くなられた方の冥福をお祈りしつつ。 もはや日本の医療はその体制面においては崩壊しています。「急病、事故」=「死の危険」という認識を持ったほうが良い。医者がいれば助かるようなレベルのものでも助からないかもしれない、というのは常に意識しておく…

今更ながらサキヨミでのトリアージ報道で紹介されたイギリスのテロの事例について

某ブクマ経由某コメント欄でLancet(英国臨床研究雑誌)に掲載されたロンドン同時爆破テロの事例が紹介されていた。 2005年7月7日午前8時50分にロンドン市内の地下鉄3ヶ所で爆発が起き、さらに9時47分にバスの爆発が起きた。 被災者は合計で775名、うち現場で…

口コミ病院検索サイト「QLife」

これは広告記事です。 [PR by ブログタイムズ] 昨今問題になる医療にまつわること。その根底にはやはり医療不信というものが横たわっているようには思えます。なんの商売でもそうですけれども、信用というのは一番大事なこと。でも人の命に関わる医療にとっ…

インフルエンザの画期的な予防接種について専門家の話を聞いてみた

といってもバイオ研究者の友人に「これどーなってんの」って聞いて見た程度なのでそんな認識でお願いします。 イギリスの医師が、どのインフルエンザでも効果的かつ、一度打つと半永久に持続するという予防接種を作り出すことに成功したそうです。(以下略) …

非医療者側で出来ることは何か

大野病院の話も一段落して、少し界隈も落ち着いてきたみたいです。 何かと「逃散」で片付けられがちなこともありますが、正直なところ、いつまでも逃散逃散言われると本当に脅迫されているようにも思えてきてしまうので、ここらで医療者と非医療者での手打ち…

遺族が納得の行く医療の為に

昨日一昨日とちょっと心のおもむくままに書きすぎました。ちょっと冷静になってみよう。 判決を受けて、事件に到るまでの患者さん及び遺族の対応に責任を帰す、という向きもあるようです。そこに書かれていることが事実であれば、責任の一端を負う必要はある…

医師は無罪判決で舞い上がっている、との批判について

各所で行われている、批判的な言動の中に、こういったものがあります。 しかし、今回の判決を持って、医師の過失が免責される、ということを意味していると勘違いする医師はいないでしょう。非専門家の口から言うべきことではないかもしれませんが、長らくウ…

「代償はあまりにも大きすぎた」とは誰に向けた言葉か。

無論、逮捕に到る手続きが不当であれば、それは権力の暴走であり、決して許されることではありませんが。 また、加藤医師を逮捕したことについても「法律と証拠に基づいて必要性を慎重に検討し、正当な手続きを経て逮捕した」と話すにとどめた。 http://sank…

喜びというよりは、ほっとしていると思うんだ

視点をどこにおくかで言葉の評価は変わってくるでしょう。 でも、人を一人救えず、しかも遺族が納得できるような説明もできなかったのに、そんなことは省みず「無邪気に喜びたい」なんて言って恥ずかしげもない医者は、気持ち悪い。少なくとも、そんな医者に…

「Guidelines for the NHS」について考える

先のエントリで産科医療のこれから: イギリスにおける診療関連死への警察介入に対するガイドラインに上げられているイギリスの文献、「Guidelines for the NHS」を紹介したところ、「産科医療のこれから」さんの覚書の内容紹介が捏造だという指摘がありまし…

医療崩壊先進国での改善事例

まあ、小倉先生のイギリスの医療崩壊は財政面に力を入れることで改善しつつある、という指摘はごもっともではあるのだけど。つまり、日本の医療も予算が足りないって言っているんですよね?リスクと報酬が見合わないのも原因の一端であるから、大変よろしい…

せんせー「一部の」が取れちゃったよ

この追記じゃだめでしょ。 novtan1975さんから「ドイツで違法性が阻却されるとしている要件にあたるところが揺るがされている問題でしょ、日本のは。」とのはてなブックマークコメントを頂きましたが,そうではありません。医療系ブロガー・コメンテーターさ…

クサカベ先生そりゃないよ

単純に人を増やせばどうにでもなるって話ではないし、大体、大学の定員増やしても幸か出るのは10年先でしょうけれども、じゃあ、現場の待遇だけでなんとかって話でもないでしょ。 医学部の定員を増やすとどうなるか。それで優秀な人材が集まるわけではなく、…

ディスポーザブルじゃないことなんてわかりそうなものだけど

だっていちいち器具捨てないって時点でそうに決まってるんじゃないの?よっぽど特殊な機構でもない限り、危ないでしょ。 しかしこれだけ多くの医療機関がタイプ3の器具を個人による自己血糖測定以外の誤った目的で使用していたという事実は紛れも無くメーカ…

シンガポールの救急現場より

今週の朝日新聞夕刊で、「海外の救急現場から」と題した特集が行われている。第5回の今日はシンガポールの救急事情。 曰く「シンガポールでは救急車を呼ぶと、料金を取られることがある。それも約1万3千円に相当する165シンガポールドルと、極めて高い」 …

ホメオパシーと医療リソース

「痛いの痛いの飛んでけ」で直るものまで全部医者に行くことは医療費の無駄である。 とすると、ホメオパシーで直る(あるいは直った気になる)ことで医療費を使わないことはよいことである。保険使わなければ。 老人が病院に入り浸るのも、ある種の代替医療か…

精神科は栄養療法が流行ってるの?

こないだのNHKの番組についてのエントリ(http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20080405/p2#c1208450269)についたコメントで紹介されたサイトが栄養療法がどうとか言ってたんだけど、これ最近の流行なのかな? ちょっと考えただけなんだけど、栄養療法って必要なも…

世間の風当たりの為に救急の受け入れをやめざるを得ないという不幸

誰にとっての不幸かは推して知るべし。 問題の書き込み。【大阪】2006年 救急搬送の16歳少女が死亡 7病院拒否スレッドより。 739 :名無しさん@八周年:2008/01/19(土) 17:04:46 id:Q9WCX8Hq0 大阪の某病院勤めてるけど今度救急指定おろすことになったな、…

混合診療のシナリオは実際のところどうなのだろう

Yosyan先生のところでも、先日紹介したNATROM先生と同じ図で解説されています。 元ネタは、これ⇒規制改革会議の資料 お役所用語の「効率化」についての説明は省略しますが、ごく簡単に縮小は即保険適用治療の縮小につながります。縮小するのであって、新たな…

混合診療再び

前にね、混合診療って悪いの? - novtan別館って書いたのは、一番真っ当な形を取れば、混合診療も悪くないんじゃないかって思ったからで、その条件を書いたんだけれども、この問題はもうちょっと政治的な、あるいは経済黒幕的な話で、真っ当な方向には行くわ…

混合診療って悪いの?

地裁の判決とはいえ、原則禁止されている混合診療を実質認めるような判決が出たと言うのは画期的です。しかし、僕の半径3クリックくらいでは批判的な意見が強いですね。 混合診療に対しての様々な論はWikipedia上(混合診療 - Wikipedia)に結構まとまってい…

救急車は呼ぶべき?

ブクマコメでも書いたけど、少し気になったので言及してみます。 あと、このエントリーを読んだ非医療従事者の皆さん、「後まわしにされるのは嫌だから、救急車で行こう」などとはくれぐれも思わぬように。確かに、救急車で来たらまず顔ぐらいは見るけど、元…

検事は医療研修を。弁護士は?

刑事と民事の差はあるかもしれないけれど、訴えられた側の弁護士は、できるだけ専門に近いような人を頼むことが多いだろうけど、訴える側はとりあえずその分野に明るくなくても出来てしまうわけで、それでよろしくないこともきっとあるだろう。 でもって、事…

無理解が生むもの

世の中は色々なもののバランスで出来ていて、そのバランスが崩れたことを多少なりとも理解しないことには社会のバランスは元に戻らない。バランスが崩れたと言う事実を知らしめるべきは、メディアなり、当事者なりであるけれど、一方で、そのバランスが自ら…